2008年9月11日木曜日

下がる下がるどこまで下がる?

一気に下がっていきますね!

何が、ってユーロと円のレートのことです。このところずっとユーロ高で1ユーロ=170円までいっていたのに、ここ2、3週間で下がり、今日はついに1ユーロ=149円まで下がっていることに気が付きました。

日本からヨーロッパに旅行に行く人、日本から留学している子供にお金を送っている人にはうれしい知らせでしょう。私もこれまで「円が下がった」だの「円が上がった」だの何かにつけて口にはしてましたが、フランスの収入で生活しているため、実際には円の上がり下がりに影響は受けてないのです。ただ、バカンスで日本に帰国する時、フランスからユーロを持って帰り日本で両替していたので、ユーロが上がれば上がるほど得した気分になっておいしい思いをしていたのでした。


そもそもこの外貨レートの変動というのは、実際のお金の価値を理解するのにややこしい存在です。たとえば私の収入や生活ぶりのことを話すのに、「だいたい月収は○○ユーロ」と言うと、うちの親は「×170だから、〇○円か!悪くないじゃん、大したもんじゃん!」みたいに言いますが、フランスの物価、生活費、収入の相場などと比較すれば、私の収入はごくごく控え目な小市民ランクなのです。100ユーロ=17000円の価値かというと、まったくそんなことはないわけです。
実際、フランスのいろいろなもの値段を考えてみると、街でサンドイッチを買えば今や4ユーロ以下でみつけるのは難しいくらい。3.5ユーロのサンドイッチを買って、×170にしたら600円もしてしまう。ワンルームマンションの家賃が450ユーロで、×170にすると76500円になってそれも高い。モンペリエの住宅事情は厳しく、家賃がどんどんあがる一方なのは事実だけれども、、、、それから一回バスやトラムに乗ると1.3ユーロ。これはフランスで市町村の公共サービスが充実していることが反映しているから、日本でいえば130円とかの値段と思っていいはず。こうやっていろいろ例を挙げだすと、本当に日仏の物価の比較は簡単ではないです。日本の教員はベテランさんになると月収50万くらいは軽くいくのにたいし、フランスの小学校の先生は2000ユーロにいくかどうかくらい。これを×170してしまっては34万円になって、まあ悪くない?って思うかもしれないけど、フランスで月収2000ユーロというのは決して特別いい給料ではありません。

それが、今日のように1ユーロ=149円になってしまったら、すべてが目減りしますよね。普段から、時々は自分の収入を日本円に単純計算でなおしてみて自分をはげましていた私は、当然、まるで自分の収入が減ったかのように懐の寂しさを感じます(笑)

思い出してみれば、私がフランスに来た時、2002年は1ユーロ=113円でした。あれからいっきに170まであがったということは、50%増以上の変化だったわけです。それはやっぱりいくらなんでも急激だった。はたしてこのまま下がりつづけるのでしょうか?それともまた少しは持ち直すのでしょうか?
このお金のからくり。ささいなことのようで、タイミングによっては大きな影響もうけるもの。私にとったは、日仏の比較をさまたげるやっかいな謎の存在です。

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