2009年3月15日日曜日

カルカッソンヌ公演

13日の金曜日、不吉と言われる日取りですが、「ディドンとエネ」のカルカッソンヌ公演を行ってきました。

モンペリエからカルカッソンヌへは西に向かって150キロほど。モンペリエと同じラングドックルシオン地方に属すオード県の県庁所在地です。
街中にあるJean-Arlay劇場にモンペリエのオペラ座スタッフが一同移動して来て行う出張公演。オペラ座やオーケストラをもたない地方都市に音楽文化を普及するために行われている活動の一環です。街の中では今シーズンの演目の宣伝があちこちで見られました。



オペラ座のスタッフは火曜日から現地入りして準備。オペラJrのメンバーは水曜日に日帰りで現地練習を行っています。舞台の大きさがモンペリエよりも一回り小さいために、演出の面でも適応しなおさないといけないことも多く、音響の面でもモンペリエのオペラ座とはまた違うので調整が必要です。
私はというと、この日オペラjrのみんなと一緒にバスで移動しましたが、役目は20時半の本番の字幕担当だけ。なのでみんなが準備に取り組んでる間、ちょっとホールを抜け出しお散歩にでかけました。

Carcassonne と言えば、「カルカッソンヌを見ずにして死ぬな」というセリフが残されたほどの絶景で有名です。現在もフランス国内有数の観光地で、ユネスコ世界遺産に登録されいてる要塞都市「シテ」はいつも観光客で賑わっています。私も日本から遊びに来てくれた友人を案内して、何度かすでに来たことがあります。

見ずにして死ぬなと言われる絶景とはこちらのこと。



これまでに来た経験で写真スポットを把握しているので、天気に恵まれたこの日もまっさきにこの場所に向かいました。改めてきれいですね~。初めて見たときは、ディズニーランドかなにかのテーマパークに来たみたいだと思いました。

このシテの歴史は古代ローマ時代にまでさかのぼります。1850年代に大がかりな修復工事が行われていますが、古代ローマ時代の城壁や塔もいくつか現存し、とにかくこの規模で姿をとどめている要塞都市というのはヨーロッパ中でも他にありません。
シテの内部にはレストラン、お土産屋さんはもちろんですが、実際に住んでいる人たちもまだいるのです。

以前は丘の上にたつこのシテの部分だけをカルカッソンヌと呼んでいたようですが、今ではオード川をはさんだ向かいに広がるふもとの町と対をなして街を形成しています。



シテの上まで行くにはちょっと時間がきびしかったので、この日はふもとから姿を眺めて終えることにしました。穏やかの日の午後、ゆったりと流れる川をパチリ。



下町は周囲を城壁で囲まれていたので、今も部分部分、城壁や門が残っています。

この門をくぐってすぐのところにあるのがJean-Alray 劇場。




オペラjrの公演では、確かにモンペリエだとメンバーの家族や友人などが大勢来てくれて大盛り上がりとなりますが、今回のようなゆかりのない土地でこそ真価が問われます。私も「さて、どうかな~?」と思っていましたが、客層は年齢の幅も広く、3階まである席はしっかり埋まり、大成功となりました。私の横にはこの劇場の照明スタッフがいましたが、彼にとって予想を大きく上回る出来だったようで、心底感心していました。
終演後、舞台セットの解体に取り組むオペラ座スタッフを後に、私たちはバスに乗り込み帰路に着きました。バスでの移動は2時間ちょいで、モンペリエ着は夜中の1時過ぎとなりました。みんなお疲れ様。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

こんにちは。

私達も同じ日にカルカソンに行っていました!初めての地でしたが、とても美しいシテでした。

劇場は市内ですか?大成功、おめでとうございます!そしてお疲れ様でした。

leonardo さんのコメント...

みみさん、コメントありがとうございます。同じ日に行っていたとは! 抜群の天気でしたよね。 
劇場は街の中、駅から一直線の道沿いにあります。