2008年4月17日木曜日

オペラ座コメディー 2

さて今日はオペラ座のホール内をご案内します。

全部でおよそ1200席ある、小さくてかわいらしい素敵なホール。1888年にマイヤベーヤの戯曲でこけら落としが行われて以来、本日まで使用されてきています。1897年には、マスネが自作の「タイス」のモンペリエ初演を観に訪れていますし、1900年にはサンサーンスが自作の指揮に来ているなど、フランス音楽史のページをしっかりといろどってる劇場です。さらに歴史資料によると、1900年代後半には、ボクシングの試合を行ったり、手品師のショーにも使われていたこともあるそうです。 先日お伝えしたように、現在はモンペリエ国立オペラの本拠地として、主に、バロックや古典派時代のオペラの舞台として使われています。モンペリエオペラのシーズンスケジュールに興味がある方はどうぞこちらのサイトを覗いてみてください。
http://www.opera-montpellier.com/



一階席から二階のバルコニー席、ボックス席を経て、3階、4階と続き、最後は天井間近の5階席です。3階の中央には音声と照明のミキサー室があります。



壁や柱が一面金色なのですが、ピカピカときらびやかというよりはむしろ落ち着いた金色で、天井絵の水色と、照明の光とうまく溶け込んで、ホール内全体が温かい色合いになっています。 この天井画は、マルセイユの画家、Arnaud d'Urbec アルノー・ドゥルベクの作品です。



最上の5階席から見たら、このように目の前がシャンデリアになるのですが、ホール全体を見下ろせて誰もがちょっとはしゃぎたくなりますね。実際に私もよく若者の集団が5階席ではしゃいでるのを見かけますが、現実的な話、やはり舞台上で見えるものが角度の問題でだいぶ限られてしまいますし、せっかくの字幕も見えなかったりします。席によっては何も見えない、、、というところもあります。そのため、チケット販売の時点で、「このエリアからは舞台はよく見えませんよ」と一応良心的にことわっているようです。

舞台正面はどのような感じかと言うと、同じくこの落ち着いた金色が周囲の柱、ふちにふんだんに使われています。そして古ーい幕がたれていますが、中央右のところ、見えるでしょうか?こけら落としの行われた「1888年」が織り込まれています。この幕の汚れ具合というかぼやけ具合も、歴史を感じさせる大切な一品ですね。


ここで舞台上の写真も、と言いたいところですが、今日もうすでに、今回のオペラの舞台セットができていたので、客席から見た舞台の様子はまた次回にお預けにします。

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