この一行の中に、サラという名の付き人がいました。一行のメンバーはそれぞれの土地へと旅立っていきましたが、このサラはマリア・ジャコブとともにサント・マリー・ドゥ・ラ・メールに留まり、この地で布教活動をしながら残りの生涯を終えました。彼女は褐色の肌をしていたため、昔からジプシーと呼ばれていた人々にとっての聖女とあがめられ、この地は聖地と祭られるようになりました。
黒っぽい色が印象的なこの教会ですが、願いがかなった信者たちからのお礼の言葉やお礼の贈り物があちこちに見られます。
祭壇の下部分にはサラを祭るスペースがあって、感謝のメッセージや贈り物に周りを囲まれたサラの銅像があります。
ここサント・マリー・ドゥ・ラ・メールでは毎年10月に、マリア達の到着を祝うお祭りが行われ、このサラの人形を海辺まで連れて行き、彼女たちが小舟でたどり着いたことを再現するセレモニーが盛大に行われます。
さてこの教会、私にとってはモンペリエ周辺の地域で一番のお気に入りの土地の一つなんです。何がそんなにいいのかと言うと。。。それを見せるためには教会を一旦出て、横手にある階段を上っていきます。
狭くてかなり傷んでいるらせん階段を上っていくと。。。
実は教会の屋根の上に出るんです。しかもここから、この急な三角屋根部分にも上っちゃいます。
この付近で一番高い建物がこの教会ですから、周囲をさえぎるものはなんにもありません。
カマルグならではのこの空の色。
合成写真じゃないんですよ。
サント・マリー・ドゥ・ラ・メールは、ちいさな半島のようになっているカマルグ湿地帯の先端に位置します。そのため周囲は海。空の青と海の青に囲まれた景色を、Mさん撮影のビデオでちょっと味わってください。
こういう感じで一日ドライブが終わりました。モンペリエ周辺の土地柄、気候を楽しむのに最適なコースだったと思います。
フランスと言うとおしゃれなイメージを抱く日本人は多いと思いますが、一口にフランスと言っても、パリと地方では全く違います。私はパリはパリとしてとらえるべきだと思ってます。そして何年か前に南仏ブームもありましたが、プロヴァンス地方とリゾートで有名なカンヌ、ニース地方、そしてモンペリエがあるラングドック・ルシオン地方では、それぞれ違う雰囲気、違う風景、違う味があります。もちろん私は断然ラングドック・ルシオンびいきですから、まだまだ日本人に知られていないこの地方を訪ねることをお勧めします。日本社会の生活の中では味わえないなにかが、ふと見つかりますよ。
0 件のコメント:
コメントを投稿