2009年2月6日金曜日

Vive les Japonais !

フランスでは、大統領などが公式なスピーチをするとき、最後は決まって 「 Vive la France ! Vive la République ! 」 でしめくくられます。訳して「フランス万歳!共和国万歳!」。
フランスでは時々「日本人はナショナリストすぎる」(民族主義、国粋主義)と批判されることがありますが(理由はまたいつかお話しますが)、この「フランス万歳」を聞くたびに、「いやいや、あなたたちこそナショナリストでしょう、、、」と思ってしまう私でした。

が、つい最近、「Vive les japonais !」 と叫んでしまいたくなるできごとがありました。

それは先日お伝えした現代オペラ「Affaires étrangère 」の最終日のできごと。

無事に公演が終わり、仕事を完了した私は舞台そでを通って事務所にいこうとしました。するとそこで「leonardo !」と声をかけられ、見るとそこには昨シーズンからモンペリエオーケストラでヴァイオリンを弾いている日本人女性Yさんがいました。オペラの評判を聞いて聞きにきていたとのこと。Yさんとはお互い知ってる仲ですが、Yさんの隣には日本人女性がもう一人。
実はこの方が、今シーズン(2008年9月から)アシスタント指揮者としてモンペリエオーケストラと仕事をしているKさんでした。噂には聞いていたものの、お会いする機会がなかったのです。モンペリエオーケストラでは、去年まで若いフランス人女性指揮者がアシスタントを務めていたのですが、キャリアアップのためにポストを離れて旅立ってしまい、新しい人を探しているわけです。アシスタント指揮者というのは常任のポストで、コンサートで実際に指揮をする指揮者のアシスタントとして、オーケストラの練習を指揮してまとめる役目があります。
Kさんは今回のオペラ「Affaire étrangère」にもアシスタント指揮者として準備に参加していたので、公演最終日を見に来たのでした。

私もちっぽけながらピアニストなので、「日本人女性ミュージシャンが3人いるぞ~」と、うれしくなっていたとこへ、モンペリエオペラ座の舞台マネージャーであるTさん(男性)が通りました。TさんはRégisseur Géneralといって、オペラの進行全体をまとめる重要な役割をもった人です。彼もこの「Affaire étrangère」の担当をしていたのでした。Tさんはお母さんがフランス人、お父さんが日本人のハーフで、イタリア暮らしが長い人なので、フランス人かイタリア人か日本人か断言しにくいところですが、日本人仲間でもあります。

こうしてモンペリエの音楽界で働く日本人4人が初めて顔をそろえたことになりました。

モンペリエのオペラ座コメディの舞台裏事務所で4人が日本語で言葉を交わしているのを見て、タイトルどおり「日本人万歳」とはいかなくても、「日本人、すごいじゃん?!」と思ったのです。
日本人であることにはなんの必要性もなく、ただこの分野で、フランスで、活動をしてきた4人が、たまたまモンペリエで同じ時に顔を合わせることになったわけです。これもご縁ですよね。

パリ、ベルリン、ロンドンなど、大都市でがんばってる日本人ミュージシャンは多いかと思いますが、みんな外国の地で、その地ヨーロッパの文化であるクラシック音楽の世界で奮闘してるんだな~と改めて思いました。

私も引き続きがんばるぞ。

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