先日インターネットで、日本のとあるテレビ局で局アナたちがストを行ったと知りましたが、印象的だったのは日本国民の反応。「よく実行に移した!」と褒め讃える人がいる一方で、「立派な給料をもらっておきながら、よくもするよ。」など、批判的だったり冷めた見方をしている人が多かったからです。でも日本人にとったら「スト」というと、「周囲の人に迷惑がかかる」という味方が主流のような気がします。
ところ変わってフランスになると、日常茶飯事といえるくらいの頻度で行われるスト。
各業界、各企業、各組合がそれぞれするストなんてほんとうにしょっちゅうですが、1月29日にゼネストに続き、この大不況の中、今日もまたあらたにゼネストが行われました。
1月のゼネストに続いて、幸いにも交通の便の完全ストップは免れたようですが、ほとんどの公共機関と数多くの企業でゼネストが決行されました。街に繰り出すデモ行進のことをManifestation といいますが、参加者の数で過去最高を記録した1月を上回るのかどうかが注目されていましたが、今日は300万人を超す人がデモ行進やなんらかの形でマニフェスタスィオンに参加し、過去最高記録をぬりかえたと発表されています。
この不況をうけて、みんなの不安や怒りは増すばかりですからね。フランスでもこのところあいつぐ工場の閉鎖などで、いくつかの企業ないで経営陣と労働者の間でかなり激しいやりとりが続いています。そして失業率は8パーセント代。日本よりもはるかに上回っています。
採用システムが日本と違うので簡単には比較できませんが、大学卒業予定者の一斉就職活動や採用などがないフランスでは、すでに経験を積んできてて即戦力となる人材が求められます。そのため20代の若者で仕事が見つからない人の多いこと多いこと。もちろんベテランで突然リストラされてしまった人々の問題とともに深刻な問題です。
私もこのところ今後の不安を抱えていますが、この大不況の世の中で、地球の裏からひょっこりやってきて知り合いもいなかった私が、それなりに仕事を頂いて今のところ生活ができているということだけでも、運に恵まれてできたとてもありがたいことなんだなーと改めて思います。特に、音楽やスペクタクルなんて、世の中に必要不可欠という業種じゃないのですから。あ、でも、不可欠じゃないからこそ、不況でも皆の気持のはけ口となる趣味として、音楽やスペクタクルは本領を発揮するのかな?
どんな企業ですらこの先が不安なご時世ですから、やっぱり安定がある意味保証されている公務員の人というのは、冷静で現実的な選択をしてその職についたんだなーと今頃になって感心したりもします。
2009年ももう3月末。この先どんな動きがあるんでしょうか?
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