2023年4月8日土曜日

デモの一日 1時間半が経過、、、

長きにわたってお伝えしてきた、1月31日のデモ行進の様子ですが、いよいよフェスタムード真っ盛りの14時ごろとなりました。

コメディ広場に行列の先頭が到着してから、早1時間半が経過。

大学生、高校生を含めた若者たちが元気よく、楽しそうにコメディ広場に到着する様子が印象に残ります。

前回、大学生も高校生も組合団体に加わったりしているとお伝えしましたが、組合だけでありません。アソシエーションと言われる市民団体や市民グループを正式に結成している場合もあるし、仲間で集まってグループを成している場合も多くあります。そしてもちろん、特別なグループに属さなくても、個人で参加している若者だってたくさんいます。

 


 

元気にフェスタのノリの若者を見ていると、学校祭の類の大きなイベントが学校であまりないフランスの学生にしてみたら、こういうマニフの場が、みんなで一致団結して楽しめる、貴重ないい機会なのかもしれません。

 一時間ほど前から、果たしていつになったら行列の最後尾が到達するのだろうと思ってみていましたが、14時を過ぎたころに、穏やかにデモ行進の列の姿が消えました。

この日のデモ参加者は、おおむね2万5千人から3万人ほどがカウントされたようです。

フランスの一地方都市に過ぎないモンペリエでは、久しぶりの大きなマニフ(Manif、Manifestationの略)となりました。

この日になって、定地点からマニフを観察するという初めての試みを実行しましたが、参加した人たちの人数を実感できたばかりか、グループごとの違い、そして何よりも平和的なマニフがどんなものかを、肌で感じることができました。

映像を通して、皆さんにも十分に伝わっているとうれしいです。



 

モンペリエ生活20年、ストやマニフには慣れていたとは言え、今回のことは新鮮な経験となりました。スト、デモ、マニフというのは、フランス社会、フランス人気質を理解するには、やっぱり切り離せない重要キーワードですね。

フランスと同じ民主主義国家を標ぼうしながらも、日本を見ていると、国民の政治参加、市民の意思表明という面では、まるで違う様子に思えます。

かと言って、投票率という面で見てみると、フランス国民もそれほど熱心に投票に参加しない人が増えてしまっているこの頃です。

国民、市民がほぼ完全に民主政治に参加して、国民が自分たちの国の社会に満足していると感じられている国々は、やはり北欧諸国に多く見られるようです。

政治は自分たちの暮らしそのものであること、意思を表明することの大切さや、選挙に参加することの意味などを、小学生のころから徹底的に学ぶそうです。それを聞くと、やっぱり民主主義の文化というのは、ほんの数年ではなくて、時間をかけてじっくりと育て上げる文化だなあと感じ入ります。

とまあ、上には上がいるわけですが、この充実した1月31日のウォッチングもこれにて終了。

一連のフランス人の平和的抗議活動に敬意を表して、フランスらしい写真でしめくくりたいと思います。

 


 

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