2008年7月30日水曜日

モンペリエご案内 1

Mさん到着の翌日は、モンペリエの中心地をご案内しました。まずは旧市街地、おなじみのコメディー広場から。


やっぱりバカンスなので観光客が多いですね。


広場から右手に入ると、モンペリエのメインストリート ロッジュ通り Rue de la Loge です。 普段は四六時中、たくさんの人がいる通りですが、バカンス中はちょっとガランとしてる。


ゆるやかなこの坂を登り切ると、滞在許可証の話でおなじみの県庁があります。


県庁前で左に曲がると、モンペリエで一番リッチで優雅な通り、Rue Foch です。
旧市街地を歩いているとかならず出会うのが、観光案内バスならぬミニ電車です。細い道だって入って行ってしまうのだからこれがすごい。
実は私、いつかこの電車で街を一周してみたいんです。次のお客さんと一緒に乗ろうかな。
路地の向こうに見ているのはサンタンヌ教会 St. Anne。丘になっている市街地のなかでも一番高いところに位置し、しかも背の高いこの教会は、遠くからでも見えて街の目印のようです。
県庁前からのフォック通りの先には凱旋門があります。有名なパリの凱旋門とは比べ物にならない大きさですが(小さくて。。。)、二年ほど前に改修工事が終了し、青空によくはえる石の色ですね。
この凱旋門のすぐ手前右には裁判所があります。ギリシア神殿風のこの建物。迫力があります。


凱旋門をくぐって大通りを渡ると、ペイルー公園があります。デモ行進などの出発地などとしてよく使われますが、広くて緑もしげるこのスペースでは、家族も恋人たちもひとりぼっちの人も、みんなゆっくりと
マイペースで時を過ごしています。
この公園の先にあるのが小さなシャトー・ドー Chateau d'Eau。シャトーとは言ってもお城を意味するのではなくて、ここでは集水地のようなものです。

なんでここに集水地があるのかというと、実は裏側には水道橋があるんです。モンペリエの市街地は小高い丘になっていたので、街の一番高いところにたどり着くように水が運ばれていたんですね。
ペイルー公園を後にして、北側の坂道を下っていくと、植物園があります。そこではかつて薬として使われる植物などが育てられていました。この公園と道路をはさんでとなりにあるのがヨーロッパで一番古い歴史を誇るモンペリエ大学の医学部です。海が近くて、キリスト教、ユダヤ教、そしてイスラム教などの文化が交わる土地であったモンペリで、学ぶ、教えるという医学が1180年に生まれ、1289年には法学部とともにモンペリエ大学としてローマ教皇の認可をうけました。当初は先生の家や、患者の家などで指導、講義が行われていたといいます。教育現場としての設備が供えられたのは15世紀になってからだといいます。


現在モンペリエはフランスの一地方都市にすぎないけれど、歴史と伝統につちかわれた医学、医療の水準は高く、人口に比べて驚くほどの医者の数、そして病院の数です。手、腕、肩に故障をかかえる私は、これも不思議な御縁か、優秀で親切なお医者さん、大学病院の教授さんたちとの出会いに恵まれて、モンペリエの医療界には大変お世話になり、今でもお世話になっています。

さて、話をモンペリエ案内に戻します。さっきの医学部と建物続きでとなりにあるのが、その大きさに誰もが驚くカテドラル、サン・ピエールです。Mさんの大きさと比べると、その大きさがよくわかるでしょう?

まるで要塞のような迫力のこの教会の裏手には、昔、街の城壁のなごりである塔があります。訳すとモミの木塔 Tour des pins。小さいけれど緑あふれるスペースでは昼寝をしている人が見られます。


こうして旧市街地の北側までやってくると、トラムの一番線も通る大通りに出ます。この通りにある大きな建物がアゴラ Agora と呼ばれ、現在モンペリエダンスフェスティバルの本部として使われています。先日紹介したニジンスキーのスペクタクルは、この建物の一部であるLes Ursulinesで行われたんです。この建物のすぐ裏に私が住んでいたのも、今ではもう4年前。


強い日差しの中お散歩したらもうのどがカラカラです。すぐ近くの広場にある自然派果物ジュースのお店でちょっと一息。


ここにはカフェやレストランが数件あって、みんなそれぞれ屋外テラスをもうけていつも賑わっています。プラタナスの木が茂っていて直射日光をさえぎってくれるから、明るくて涼しい休憩にはもってこいの場です。

大まかではあるけれど、これで旧市街地の案内はひとまず終了。お昼もまだ食べていなくて、レストランが午後の休憩に入ってしまってしまう前に、私たちがあわてて行ったのは、ブルゴーニュ地方の郷土料理として有名なそば粉のクレープの店。

こうしてちょっと軽めのお昼が一番。Mさんも味にもサービスにも満足してもらって、次は新市街地へと向かいました。

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