2009年6月17日水曜日

Concerts pédagogiques

6月12日金曜日と15日月曜日の二日間、Montpellier Agglomération (アグロメラシオン : モンペリエ周辺の地域共同体)の主催で、オペラjrによる教育的コンサートが行われました。

このコンサートは今や6月の恒例行事。
二日ともそれぞれ朝の10時と午後の15時と二回コンサートをして、計4回のコンサート。モンペリエ市内、またはモンペリエ周辺の村の小学生校の高学年がクラスそろって大勢聞きにきました。


コンサートを行ったのは総合ホール施設のCORUMの中にある、中型ホールSalle Pasteur。



クラスのみんなと慣れないコンサートホールに来たものだから、会場の雰囲気はいつも熱気にあふれて興奮気味。

出演側のオペラjrはというと、みんな学校を休んでの参加。ただいま本番真っ最中のPetite Choraleをのぞいたグループが参加しました。Choeur d'enfants は5月のコンサートでモンペリエのオーケストラと歌った曲からの抜粋。ディドンとエネのグループもいくつかのソロパートと合唱を抜粋で発表。さらに3組のドゥエットを加え、1時間のプログラムができました。



Choeur d'enfants の子供たちが着ているのは、おそろいの色違いTシャツ。いつも上下黒のフォーマルファッションか、このTシャツにジーンズという元気ファッションかのどちらかで統一しています。

お客さんが小学生ということで、お客さんにとったら自分たちと同じ年の子たちが歌うのを聞くのはいい刺激になるし、歌う側にとっても、自分たちの取り組みを同じ年の子たちに聞いてもらうのはいい刺激です。

4回同じコンサートをやって面白いのが、聞きにきたクラスの態度、反応の違い。コンサートの最中、多少のざわつきはあっても、きちんと聞き、拍手喝采をしてくれた他の3回とは別に、最終回の月曜の午後にきた子たちは異様なほどの興奮状態。
オペラjrが舞台に登場したときから、まるでどこかのロックスターの公演かのような歓声があがり、鎮まるのにだいぶ時間がかかりました。プログラムの途中、指揮とともに司会を務めるヴァレリーも何度か「ちょっと落ち着いて静かに聞いてね。」と声をかけたけれど、オペラjrのメンバーは客席内に降りて行って歌ったりすると、手をのばして触ったり手を握ったりしてもみくちゃ状態。
プログラムの最後に「Techno scat 」というMarybel Dessagnes (マリベル・ドゥサーニュ)作曲の曲を歌いましたが、この曲は歌というよりも、音程の指定がなく、低音域、中音域、高音域と音域だけが指定されていて、歌い手が自由に音の高さを操ってしゃべる感じの曲で、その風変りな音楽を聞いたとたんに会場の興奮は最高潮。ピアノ伴奏も歌とともにノリのいいリズムで、歌い手は手と足をつかってリズムを刻んだりもするので、最初はびっくりして笑い声も出ましたが、最初にソロの女の子が一人で歌った後にホール内全体に広がったオペラjrメンバー全員で繰り返すと、お客さん全員がそのパワーに飲み込まれた感じで、彼らもいい感じで食いついてくれました。この曲とともにコンサート終了。聞きにきてくれた小学生たちもうれしくってしょうがないといった感じで、われんばかりの拍手と歓声をあげてくれてました。確かにこの最終回は落ち着きのないクラスがそろってしまっていた感じですが、悪ノリするといった様子ではなくて、エネルギーがありあまってるという感じで、彼らのパワーを見せつけてくれました。

きっとこの小学生の中には、クラシック音楽なんて耳にする機会がない子がたくさんいると思いますが、「クラシック」とひとくくりにしても、中にはいろんな音楽があることを感じてくれたことでしょう。毎年、このコンサートを聞いて、「オペラjrに入りたい!」と思って応募してくる子が数人います。今回のコンサートで目覚めた子もいたはずです。

私にとってはというと、毎年このコンサートをすると、後になって「leonardo ピアノ弾いてるの見たよ!」とうれしそうに言ってくれる子供や大人がいるのです。私のピアノの生徒、音楽学校の生徒の親なんかも引率の親代表とかで聞きに来ていたりするわけです。今年も金曜日の後、日曜日に音楽学校のFête があったものだから、そこでたくさんの子供や親に声をかけてもらい、みんなが楽しんでくれたのがよくわかってうれしいものでした。

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