きっと皆さんも、フランスでは日曜日となると店がほとんど閉まってしまうというのはご存じでしょう。
日ごろからなんでも屋のようなことをしているアラブ系店主のお店は、平日も夜遅くまで開いていて、日曜にも開いているところがちらほらあるだけ。
レストランだって、よっぽどの観光地でない限り、日曜オープンのところを探すのに苦労をします。
平日にしても、お昼休憩で店を一旦閉めるところが多く、スーパーのチェーン店などが昼休憩なしでオープンしている場合には「お昼休憩なしのノンストップ!!」みたいなことを得意げに宣伝文句としていますが、日本人に言わせれば「そんなの当たり前でしょ、、、。」って感じ。
夕方、夜の閉店時間も早いし、とにかく年中無休、24時間オープンに慣れてしまっている日本人には不便で仕方がない。
その点、この8年間で徐々にではありますが、開店時間が拡大される傾向が進んできました。町の中心地にあるスーパーも、以前は20時閉店だったけど、今は21時半くらいまで開いてたりします。
それでも!やっぱり24時間オープンの便利さにはまるでかないませんよね。。。
フランスのカップルは共働きが基本なので、みんな食料買い出しができる日が限られてて大変そうです。こんなこともあって、フランスのスーパーのレジで大量買いをしている人たちがたくさんいるわけです。
平日5日間勤務の人は日曜以外で休みの日に買い物をせざるをえません。たいていの人が土曜日ということになりますね。でもせっかくの週末を買い物で過ごしたくないという人たちは、金曜日の夜に21時まで空いている郊外の大型スーパーまで行って買い出しをします。
街中に住んでいる人は、街中で21時ごろまでオープンしているところへ足蹴に通って、必要なものを必要なつど買うというペースをもっています。
さて、私のように昼から夜遅くまで働く人、しかも土曜日も働く人というのはどうしたらいいのか。
チェーン店のスーパーなんかは朝8時半くらいからオープンするんですけど、いくらなんでも夜遅くまで働きながら、朝は一番にスーパーへ買い出しなんてことはしたくありません、というかしてられません。
私は平日で昼間に時間のある日にスーパーでまとめ買いをしていました。
フランスと言えばマルシェと言われる市場が有名ですが、残念ながらこの私は在住8年間で、ほとんど皆無といっていいほど、マルシェに行っていません。
なぜか。
マルシェはたいてい平日の朝か週末にあるんですけど、平日の朝に早起きしてマルシェにいく元気はないのと、週末はたいてい仕事でいけない。しかも大きなマルシェの近くに住んだことがないんです。
そんなこんなでマルシェでの買い物をほとんどしたことがない私。
街中にある八百屋さん系も行ったことがほとんどありません。
なぜか。
フランスにきた当初はこういうところは割高だと思っていたというのもあるし、今となってはお昼から夕方まで休みをとるというお店の開店時間が私の生活リズムに合わないから。
そんなこんなで、私の買い物は野菜や果物、魚、肉といった生鮮食材から日用消耗品の類までのすべてのものを、町から近くて車で行けるスーパーで行ってきました。
ここ数年、ずっと通っていたのが最大手Cの小型スーパー版。
うちから車で3分だし、とりあえずなんでもそろうし。買い物してたまるポイントとかもしっかり集めて、数ある常連さんの仲間入りをしていたのですが、この店の問題点は生鮮食材。誰がどうみても品がよくない。。。魚なんて絶対に買うまい、、というレベル。
他の店にあまりいかないので、値段が高いのか安いのかとかは実感がないんですけど、大型チェーン店だから安いだろう、と勝手に期待していただけで、友人によるとどうもここは意外と値段も高めらしい。
その友人が前から生鮮食材が新鮮だよ、と勧めていてくれたのが別の大手U系の小型スーパー。
当初はちょっと遠いなんて思ってたけど、実際は車で5分とかからない。
で、一度行ってみたのだけど、私は違和感を覚えてしまいました。
だって、すごい閑散としてるんだもん。
どっかの田舎の商店街を思い起こさせる、ぱっとしない専門店がいくつか。
スーパー自体もなんだかがらんとした陳列方法で閑散としたレジ。
もしかしてもうすぐつぶれるの???なんて思ってしまった私は、どうも足蹴に通う気がしませんでした。
しかしこの8月、このスーパーは日曜日の午前中オープンしていることを知りました。
そして8月末にどうしても日曜日に食料の買い出しが必要になって、アラブ人の店に行くか迷った末、ここのスーパーに初めて日曜日行ってみたのです。
そしたら。
びっくり。だって駐車場が満車になる勢いのおお賑わい。
店の中に入ってこれまたびっくり。
すごい人で活気があるではないですか。
そして野菜なんかは最大手Cの店とは大違いで、色がいい。
いろんな品の値段も、もしかして少し安め?
ポイントもたまりやすいシステム。
そんなこんなで、私は8年目にしてお気に入りのスーパー変更。
しかもここにはガソリンスタンドもあるし、便利です。
日曜日に大繁盛のスーパーを見て、「やっぱりフランス人にも必要だったんじゃん!」と思いましたよ。
キリスト教文化の伝統とはいっても、夫婦共働きの家庭が多い社会で、日曜日に買い物ができないなんてすごい制限ですからね。
実はここ2、3年で日曜日の労働、日曜日オープンの店についての議論が盛んに行われてきました。日曜日に買い物ができたら便利だ、という声もあるいっぽうで、日曜日は休日という伝統を守った方がいいとかいう保守派の声もある。現実的な面をみても、日曜出勤の手当てがすごく割高なことや、市場の足並みをそろえるためのいろいろな決まりもあって、なかなか簡単には変わって行きませんでした。
で、今日、ふと通りがけだったので以前通っていたスーパー最大手のCに行ったところ、ここでも日曜日の午前中はオープンにするという決定を行ったようで、あちこちにその告知がはってありました。
ということは、やっぱり社会の流れがこうなんでしょうね。
フランス人は日曜に働くなら給料二倍とか要求してますけど、そんな問題はともかく、私は日曜オープンの店は大歓迎大賛成です。
それにしても、平日は閑散としているあのスーパー。
一応つぶれずに存在しているということは、この日曜日のオープンでまとめ稼ぎをしていたということですね。
でも、他の大手も日曜にオープンし始めたらライバルができちゃうってこと。
大丈夫か??
勝手ながら、このスーパーの行く末を案じてしまう私でした。
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