皆さんお元気ですか?
いつもドタバタと本当に忙しく、「そんなに忙しそうに何をしてるの?」と人に言わてしまう生活をするようになって、早数年。
そんな日々の様子を、このブログでも全然伝えられないでいるままに時はたってしまいましたが、今日は少し時間をさかのぼって、一つだけ大事な報告をさせていただきます。
と書きだすと、日本におられる皆さんには「おお、ついにleonardo も結婚か、もしくは出産か?」 となりそうですが、そうではなくて、昨年9月に起きたできごとです。
2012年9月25日は私にとっては大事な日でした。
なんでかわかりますか?
それからさかのぼること10年、私が「ちょっとだけ人生の冒険に、、、」と日本を発ち、南フランス、ここはモンペリエにやってきたのが2002年9月25日のことだったのです。
何度も言いますが、長く持っても一年とちょっとだろうと思ってやってきた私でしたが、いろいろな人生の不思議、ご縁に導かれるままこちらで仕事をするようになり、果ては労働ビザもすんなりと取得し、すっかりフランス人社会の一員となって暮らしてきました。
海外生活をする日本人がたくさんいる今日でも、私のようなケースはやっぱりいまだに少数派で、ラッキーなケースだといえるでしょう。
とは言っても、ここでこうして生活するためのビザ、すなわち滞在許可証は毎年更新しなくてはなりませんでした。
給与所得者としての身分で生活する私は、仕事の契約証明、収入証明はもちろん、住所証明などを含めて、自分の生活を証明するあらゆる書類を毎年整えては県庁に赴き、世界中からやってきた外国人の中に混じって長蛇の列の一員となり、 自分の番になることを、そして質問に返事をもらうことを、そして召喚状がくるのを、さらには新しい許可証を実際にもらうまで、「ただひたすら待つ」という経験を10年しました。
去年の9月25日、例年のごとく、手続きの方法がまた変わったことをうけて、個人的に面接の約束や予約をとったりしたのち、晴れて召喚状が届いたので、県庁に行きました。
フランスには永住許可証と言うのは存在せず、レジデントカード(Carte de résident)あるいは10年カードと呼ばれる10年分の滞在許可証が、外国人がのぞめる最長の滞在許可証です。
毎年の申請手続きで貴重な時間をうばわれることにたいがいうんざりしてた私は、ここ数年、毎年、この10年カードが欲しいと訴えてきました。
だって、私の仕事の契約は期限なしの終身雇用なので、毎年新たに書類を整えると言っても内容は毎年一緒で、大した額ではなくても、一定の収入があります。そんな私がどうして他の外国人、つまり例えば学生さん、あるいは仕事もなければ住所も不定のような外国人と同じ列に混ざって申請しなくてはいけないのか、まったく納得できなかったからです。みんなごちゃ混ぜのせいで、長蛇の列ができて時間がかかるんですから。
しかも、例年外国人に対する政治、制度はどんどん厳しくなっているので、毎年どんな条件で滞在が許可され、どんな状況だと却下されるのか、はっきりしないままですから、自分もいつ却下されるかわかりません。毎年はらはらしながらの申請手続きでした。
挙句の果てには、年々難しいとは言っても、フランス人と結婚した外国人は、その結婚相手の収入に基づく生活証明によって、申請から4年目には10年カードが取得でき、完全に自立、独立した私のようなケースは、5年以上またなくてはいけないという話にも、まったく納得できずにいました。
そんなことを背景に、この日も「まあ、だめでもともとだけど、、、」とは思いながら、県庁に行った私。「この申請もこれで11回目だなあ」と感慨深くなったりもしながら、自分の番を待ったあと、窓口では「そんなあっけなく?」と思ってしまうような手際で、受領サインと引き換えに小さなプラスチックのカードをもらいました。
「さようなら」と担当者に言って一人になってからじっくりとこの小さなカードを見ました。
カードには自分の顔写真とともに、名前、国籍、性別、滞在身分、住所、そして自分の署名も記載されていているのですが、問題は有効期限です。
よく見てみると、そこには2012年9月24日から2022年9月25日まで有効との記載がありました。
2022年まで!ということは!?
晴れて10年カードの取得の瞬間でした。
ついつい「2022年というと、私は何歳になってるの?」と自問自答しちゃいました。
私は25歳でフランスに来たので、そうです、2022年には順調にいけば45歳になってるのです(!ほんまかいな?)
「人生は冒険」 という言葉どおりの生活だったこの10年。
いろんなことが思い出されました。
皆さんに伝えたい数々のエピソードが山積みですが、少しずつブログに戻ってこれるようになることを期待しながら、こうして私の冒険生活は新しいステップを踏み、新しい10年が幕開けたことをご報告させていただきます。
2012年9月25日は私にとって、「モンペリエ生活祝10年」とともに、「祝10年カードゲットの日」として、私の人生に残る、記念すべき日となったのです。
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