2022年5月13日金曜日

モンペリエの三美神/Trois Grâces

モンペリエのシンボルの一つである三美神/Trois Grâcesの像。

コメディ広場の真ん中にあるものは実はレプリカだというお話をしました。

それでは本物はどこにあるのか? 

美術館などで大切に保管されているとか、展示されているとか、思われた方もいるかもしれません。はたまたリッチな人が買い取って、自分の家のお庭にサロンに置いてあるとか、、、?

実はレプリカからすぐ近くに置かれているのです。しかも向き合うかのように。

それがどこかと言うと、、、?

 

 

そう、オペラ座コメディの中なのです。エントランスホールを超えて、チケットのチェックを受ける場所を超えたところすぐのところに、三美神/Trois Grâcesの像があります。

確かに、いつでも誰でも入れる場所ではないし 、特にコンサートやイベントに入場した人にしか通れないところなので、簡単に目につくところではありません。

しかも、入場チケットのチェックを受けたあとの人々は、たいていコンサートが楽しみで、自分の席を見つけるのに一直線という雰囲気だし、石像というものに対してあまり注意を払わないことがよくあるのも事実です。

そのため、ここにある像が、コメディ広場にある像と同じものだということに気が付く人さえあまりいないような気がします。「何かある」的な存在で、人々は前を通り過ぎていく感じです。

コンサートが終わったあとなどは、余韻にひたっていたり、おしゃべりで盛り上がる人達も多く、 三美神の周りにはいつまでも人がたくさん残っていることがよくあります。

そんなときに、なんとなく周りを見回している人が、「あれ?この像はどこかで見たことがある。」と気が付いたりして、「コメディ広場にあるのと同じ像だ!」とわかる人もいるでしょう。

けれど、まさかこっちが本物で広場のものがレプリカだと思う人はそういないでしょう。この情報を前もって知っていなければ、、、。 

オペラ座内の三美神は、よく見てみればだいぶ年季が入った感じで、土台などは特に傷んでいるのが見てとれます。

 


強烈な日差しや雨風にさらされたり、排気ガスなどの汚染の被害にあうことなく、少しひんやりとした空気のオペラ座内で、三美神は微笑んでいます。 

広場にあった街のシンボルを劇場内に持ち込むというのは、当時の人々もなかなか思い切った案で実行したなあと思います。

まだ本物を見たことがないという方、ぜひ興味のあるコンサートなどを見つけて、三美神に会いに行ってみて下さい。

1 件のコメント:

まるこ さんのコメント...

大きさも一緒ですか?