この四月の始め、朝起きて雨戸を開けたら空一面が茶色っぽい黄色一色になってる日がありました。あまりに日常とは違う景色なので、「!」と受けるインパクトはとても強いものです。
でも初めてのことではないので、一目見て、「ああ、遠くから砂が飛んで来たんだな。」とわかりましたが、南仏モンペリエの空を覆ったこの砂が、どこから来たものか、皆さんには見当がつきますか?
春になると、日本で黄砂の現象のことを耳にすることがあるかと思います。
自分も小さい頃、遥か遠くのゴビ砂漠やタクラマカン砂漠から飛んでくるという砂の話に驚いたり悠久ロマンを感じたりしたものでした。
南仏にまで飛んでくる砂も同じ感じで、実はアフリカ大陸のサハラ砂漠から飛来しているのです。
モンペリエからサハラ砂漠まで、およそ3000キロ。サハラ砂漠あたりに吹く、暖かくて乾いた風を「シロコ/Sirocco」と呼ぶのですが、低気圧ゾーンの発生と共に、高く舞い上がり、こんな遠くまで運んでくるというのです。強い時にはアルプス山脈やアルザス地方の方の空までが、黄色く染まるといいます。
今回の現象は、空の色も印象的でしたが、一歩外に出ると、また別のシロコの現象の一つがはっきりと見てとれます。
それは地面に舞い降りた砂漠の砂。
あたりに路駐されてる車を見ると、一目瞭然です。
ぱっと見て、「あちゃー!」という感じですよね。
これは安全に運転するためだけにでも、すぐに洗車しなくちゃと思ってしまいますが、もちろん、シロコの現象は数日間続きます。びっくりしてすぐに洗車したところで、数時間後にはまた砂に覆われてしまいます。
アフリカ大陸には行ったことがない私ですが、3000キロ離れた砂漠、しかも有名なサハラ砂漠から飛んでくる砂には、やっぱり悠久ロマンのようなものを感じてしまうのでした。
0 件のコメント:
コメントを投稿