2008年5月11日日曜日

Groupe Vocal アメリカ演奏旅行 3

アメリカ現地時間で2月17日日曜日はニューオリンズからラファイエットへの移動の日。旅の疲れもそのままなため、ホテルのロビーで集合してもみんなどっかり座り込んで、無料セルフサービスのコーヒーを飲み続け、動く気配がありません。こちらは我らがテノール3人衆で、左からヴァンサン、ジュリアン、ギエーム。彼らは24才、25才でグループの年長組でもあります。



ニューオリンズからラファイエットは200キロくらいと説明をうけて出発。昼食はラファイエットに着いてからだと言われていたのに、途中トイレ休憩にたちよったマクドナルドで、みんな一斉にハンバーガーを買いだし、フランスとアメリカの食べ比べだって。


ニューオリンズはアメリカ南部のルイジアナ州で一番大きな都市。周囲にはBayou (バイユー)といって、川なのか湖なのかよくわからない、浅い湿地帯のようなエリアが広がっています。移動中のバスの窓からも水が見えなくなることは一度もなかったくらい。そしてこの浅瀬の水面にはこのような枯れこけたような木々が生えてます。いかにもこの土地特有の景色です。


さあ、ラファイエットの市街地が近づいてきました。信号機もやっぱり日本式でもフランス式でもなく、アメリカンスタイルです。


この土地ではおいしいと評判の海の幸のレストランでお昼ごはん。ここはセルフサービス式で種類も豊富。私はまあ普通に満足していたら、フランス人たちはサービスがよいと感動して称賛しはじめた。ウェイター達の態度がとてもいいからって。たとえば注文をとるタイミングとか、食事が出てくるタイミングとか、お皿を下げるタイミングとか、次の飲み物頼むタイミングとかが、フランスとは違うとのこと。そりゃそうだ。フランスでは誰が客かわからないほど、店員の教育はあまりなっていないもんな。一方、日本ではただの学生アルバイトだって店員の態度の教育からまずはじまるようなもの。アメリカも地方の田舎とはいったってそういうところは日本と同じ。今回の旅行では、こういう小さなことから日米の違いではなく、日仏の文化の違いをあらためて認識することが連続することとなりました。



食事が終ってみんな仲良く日向ぼっこ。すでに彼らの中でとてもいい雰囲気が出来始めてるのを感じました。
ここからの目的地はルイジアナ大学。ここで私たちはコンサートやマスタークラスをするのです。バスで移動すること10数分。広々としたアメリカらしいキャンパスが見えてきました。


ルイジアナ大学の音楽学部の教室でアメリカに来て第一回目の練習開始。周囲には個人練習する学生の楽器の音とかが響いていていかにもキャンパスらしい。私にとったら日本での大学時代を思い出させる懐かしい雰囲気です。練習内容はいつもと同じだけど、グループの若者はなんだかわくわくしてるのか落ち着かない様子。


ちょっと練習を抜け出して大学の様子を探ろうと廊下を歩いていると、私たちのコンサートのチラシを発見。オペラjrがいつも使っているトレードマークの女の子のイラストですが、もちろん英語での案内内容にちょっぴりうれしくなる。

この日は滞在初日で移動もあったことだし、練習は2時間ほどで終了。
さてこの後17時には、ラファイエット滞在中にお世話になるホストファーミリ―との出会いが待っていました。私は前々から、外国人学生を受け入れることになれいてる家庭にそれぞれ分散して泊まりにいくだけの、あまり愛想のないビジネス的な交流を想像していたんですが、大学まで出迎えに来てくれたホストファミリー達を見て、「あれ?なんだかいい感じ?」とうれしい予想外を感じました。彼らはアリアンス・フランセーズの会員や教師たちのグループ。せっかくフランス系家庭が多いことだし、しっかりとフランス語文化を広める活動をしなくては!といってほんの2年前にできたアソシエーションで、ホームステイ受け入れなんてしたことない人たちばかりだったんです。慣れていないことが好と出て、手探りながらも温かい受け入れしてくれることとなったんですね。このホストファミリー達との交流はまた後日報告するとして、とりあえずこの日の寝床は?というと、私はカンタンという高校生の男の子と同じ家庭にお世話になることとなりました。しかも、今回の交流の責任者でアリアンス・フランセーズでフランス語を教えている、フランス人のミュリエルのおうち。アメリカ人の旦那さん、コリンと結婚して子供二人の家庭にお邪魔することになりました。ミュリエルによると、コリンはピアノ大好きで、受け入れるならピアニストがいいという彼の希望から、私がこの家にお世話になることになったのだそうです。
大学から数分の住宅地にある彼らの家に着くと、さっそくジャズ・ピアノの音が聞こえてきました。こうして早速コリンと出会ったのですが、ちょっと怪しい気配・・・・・。だって彼は明らかに酔っぱらってるんだもん。。。ミュリエルはすぐに子供を迎えに外にでてしまったから、「大丈夫か~?」と心配するところだったけど、幸い簡単が一緒でよかった。
で、お互い「何か弾いてよ」って感じで一緒にピアノで遊び始めました。彼は奥さんがフランス人だから、簡単なフランス語は話してくれるけど、やっぱり英語の方がいいでしょう。ピアノを習ったことはないといいながらも、かなり本格的なジャズピアノを見せてくれて、私もうれしくなっちゃいました。彼が言うには「自分には早いパッセージとか弾けないのが残念だ」だそうだけど、でもアタックとかジャズっぽい。しかもちゃんと自分でハーモニーを探してつけてました。私は私で手の問題からも、和音満載でアタックのけっこうきついジャズは弾けませんが、スロージャズなら大好きです。お互いに「あ、その和音なに?」って感じで、音楽を共有できました。こういうとき、本当に感じるのは、音楽は世界共通語。音楽に国境はないってことです。酔っぱらってるから「この人大丈夫か?ていうか、この家庭大丈夫か?」って心配は離れませんでしたが、楽しいジャズセッションができてよかった。
この日の夕食はみんなそれぞれホストファミリーと食べ、私たちもコリンのお手製、この土地のカジャン料理をいただきました。日本ではケイジャン料理といっているのかな?お米も使っていておいしかったです。
さて、私もカンタンもそれぞれ寝室に案内されたのだけど、見てみてびっくり。彼らは当初、女の子二人を受け入れる予定にしていたから、私には客室で、もう一人には彼らの娘の部屋を使ってもらう段取りにしてたそうで、急遽女の子じゃなくてカンタンが来たから、彼らも「この部屋でいいかしら、、、?」ってちょっと心配そうでしたね。だって絵にかいたような徹底的な女の子部屋!
ピンク一色だし飾りからインテリアからかわいいのなんのって。しかもまだ7歳なのに自分の部屋に自分専用のお風呂とトイレがついている!!さすがアメリカ、家はフランスよりもさらにビックだった。これに比べると日本人の住宅環境って厳しいですね、、、。
私は私でお風呂もトイレも付いている、もともと夫婦の寝室で今は客室に使っているという部屋を与えてもらいました。またも余裕のキングサイズベット。これですやすやとしっかり眠らせてもらいました。

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