2008年7月9日水曜日

イタリア旅行 1 再会

6月30日、私は朝9時過ぎのTGVで、北イタリアを目指し電車の旅に出ました。



最初の目的地は大学時代の友達Yちゃんが住む、ミラノの近くのパヴィア(PAVIA)という町の郊外。南フランスと北イタリア、モンペリエとパヴィア、近いようで意外と遠い。まずモンペリエからミラノに向かうには、飛行機を使う場合、いずれにせよパリかリヨンなど他の街の空港まで行かなくてはいけなくて移動のロスも多いので私は却下しました。続いて一番エコノミーな方法としてはバスがあるけれど、夜間バスでは景色も楽しめないし、ぎゅうぎゅう詰めのバスで寝るだけってあまり楽しそうじゃないのでそれも却下。「自分の車で行っちゃう?」という考えもあったけれど、やっぱり自分ひとりで長時間運転するのは景色もろくに楽しめず費用もかかるから却下。というわけで残ったのは電車。リヨン経由のアルプス越えで行くのが最短時間だったけど(それでも9時間かかる)、私が選んだのは海沿いコース。モンペリエからイタリアのジェノバまでずっと海沿いを走り、それからミラノに向けて内陸に入るコースです。

問題はモンペリエとニースなど南東の海岸の連絡の悪さ。実はTGVはフランスの南西―南東を直接結んでないのです。だからマルセイユを中継点にして乗り換え。しかもマルセイユ―ニースのTGVの本数は少なくて、TGVを乗り継げるのは運がよければの話。でなかったら長距離特急のような電車での旅になります。

行きの旅では運良くTGVの乗り継ぎができました。モンペリエを出てから二ーム、アヴィニョン、エクサンプイロヴァンスを通ってマルセイユまで。この間、電車は海から離れた内陸を走って、景色もこの地方特有のガリーグと言われる岩山がメイン。




それがおもしろいことにマルセイユを超えると、赤土色の風景に変わっていくんです。同じ南仏といえど、西側と東側ではちょっぴり違う。それにやっぱりアビニョン、エクサンプロヴァンスあたりでは日本人観光客も目につきます。


マルセイユの次がトゥーロンですが、このあたりから電車は海沿いを走ります。海沿いって言っても本当に海沿い。線路の次は海岸か、線路と海の間に道路が一本あるかどうかといった具合。海が大好きな私には、きらきら光る青い海をずっと見ながらの旅は快適でした。ニースに着くまで電車はカンヌなどリゾートビーチに停車していきます。このTGVはパリから来てるので、乗客もパリなど北の人がメイン。彼らにとったら南仏、海はバカンスの代名詞。みんなわくわくした表情でそれぞれの駅で降りて行きました。

この電車はニースが終着駅。私も国境を越えるための電車に乗り換えです。


このローカル電車でフランス―イタリア国境の町ヴェンチミリアエまで移動。国境を越えるといっても、今やパスポートチェックもなにもなしです。


南フランス、北イタリアと海外沿いに移動してきて、人々の顔立ち、体格もあまり変わらないのに、国境を越えると突然言葉が変わるからおもしろいものです。私は日本では味わうことのできないこうした大陸での国境越えが大好きです。人々の顔、街の顔、そして言葉がいつの間にやら変わっていく。
ヴェンチミリアでミラノまでの長距離特急に乗り換えました。
車内はコンパートメントで、私はイタリア人マダムと同室。きちんと時間前に電車が来てたのはいいけれど、なんと停車中の車内はエアコンが入っていなくて、しかも窓は鍵でしめられている。もうフランス語も通じなくなっちゃってイタリア語の世界。なんとなく向こうが言ってることはわかるけど、私の口から出てくるイタリア語って。。。大学時代はイタリア語が一番好きで勉強してたのになー。忘れちゃうものです。
この電車、走り出してだいぶたってからエアコンが効いてきました。暑すぎたおかげであせもちゃんになっちゃったじゃんか。。。
ここからジェノバまでは海沿いに走り、そこから内陸に入っていきます。イタリアに入ってまず思ったのはトンネルが多いこと!つまり山が多いということよね。フランスではトンネルなんてめったになくて、果てしなく広がる平野ですからね。イタリアに入ってからは、窓から見える景色もなんだか日本っぽい風景だったりして、イタリアと日本も意外と共通点が多い?と思っちゃいました。お米を食べる民族だし、言葉も子音と母音がいつもセットで似た感じ。

コンパートメントにはおばあちゃんと旅をするかわいい男の子も入ってきて、リラックスしたムードでした。あまりあきることもなく、ヴェンチンミリアから3時間半くらいたって、私の目的地パヴィアに到着です。当初の予定では、ベルギーのブリュッセルからやってくるSと、このホームで待ち合わせとなってました。だからSを探してみるけど見当たらない。まだ着いてない?とか思いながら数分が経過。もしかしてホームに入れなかったとか?と思って、駅の出口にむかって歩きだしました。そしたら私が「あっ!!」と思ったと同時に、「あっ!!」という誰かの反応があって、それが私を迎えにきたYちゃんと一日前に到着してたSでした。Sとは二年半ぶりの再会。そしてYちゃんとは?大学の卒業式の後、Yちゃんがイタリアに留学してしまう前に一回だけ会った気がする。。。だから軽く9年は経ってるよね。
「うわ~っ!元気?!久しぶり~!!変わってないやん~!!」てお互い同じ反応(笑)。Yちゃんは4年前に結婚して、今や女の子の双子のママです。彼女が住むのはここから車で30分ほどのところ。Yの運転で向かいます。
うわー、Yがイタリアで運転してる!Yの元気な姿を楽しみにしている人も多いだろうからと思って、私はとっさにカメラマンに変身。ね、昔のYちゃんのままでしょう?
家に向かう前に、パヴィアの街の名所であるきれいな橋に寄ってくれました。屋根付きの橋。

そして夕暮れ時のここで、三人の再会を祝って写真をとりました。


さて、Yちゃんのかわいい家族の紹介は次回に!

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