2008年7月17日木曜日

音楽三昧 1

ラジオフランスのフェスティバルが始まって、普段はコンサートに滅多と行かない私も今だけはと音楽三昧モードに入りました。

まず私が行ったのはジャズのコンサート。モンペリエの街からちょっと北西に行ったところにシャトー・ドー(Château d'O) という野外のコンサート施設があるのですが、そこでフェスティバルの期間中毎晩22時から、バリエーションに富んだジャズのコンサートが行われるんです。しかもこれ無料!席がある限り入場無料です。ミュージシャンはもちろん一流で、コンサートはラジオで放送されます。
コンサート開始が22時というと日本では遅すぎますが、こちらは日が本当に長いので、22時に始めて徐々に日も落ちていき夜となる段取りです。天気はよく、暑すぎず、月も出て、そしてジャズを楽しむ。ほんとうに気持ちが言いったら、ですね。

この日のコンサートが今年のフェスティバルのジャズの封切りで、irakli & les というグループでした。最近亡くなったばかりのルイ・アームストロングに捧げるというテーマで、ニューオリンズジャズの名曲を演奏してくれました。私はニューオリンズに行ってきたばかりだし、ほんと楽しかった。

このグループはトランペット、クラリネット、トロンボーン、ピアノ、コントラバスとドラムで、メンバーはけっこうベテランのおじいちゃん年齢でしたが、ドラムだけちょっぴり若め。そしてこの日のコンサートの圧巻は、このドラムのソロでした。ドラマーによって書かれた曲だったのですが、彼がアドリブソロのパートを始めると、これがすごかった。

10分近かったんじゃないかな。その間ドラムだけのアドリブ。バチをいろいろ変えながら最後は素手も使い、すごいバチさばきだけでなくて、普通の太鼓も(いきなり太鼓って言葉を使うと和の感じになっちゃいますが、、、)ティンパニみたいに音程作ってちょっとしたメロディーまでいれちゃって、それはそれはすごかった。私もこんなに長いドラムのソロは見たことなかったし、あんなに大盛り沢山のソロも見たことなかった。

普段から思ってるんですが、超一流のジャズのミュージシャンってやっぱりミュージシャン中のミュージシャンだと思うんです。楽譜に書かれたことを忠実に演奏するクラシック演奏家と違って、ジャズではフィーリングとインスピレーションが命。そしてもちろんそれを実現するための超絶技巧も必要なわけで、すごいったらすごいです。この日のドラムのソロを見てて、次に何をしてくれるのかわからないから、わくわくしちゃったし、会場のお客さんみんながわくわくしちゃってるのを感じたし、みんなが盛り上がる瞬間にわきあがるあの歓声もたまりませんね。

いや~ほんとに楽しみました。大満足。

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