このフェスティバルはクラシック音楽だけに限らず、ジャズもあり、さらにはテクノというかエレクトロニュージックあり、世界の様々な音楽などもとりあつかわれるとても多彩な音楽祭として名が知られていて、今年で24回目を迎えます。ラジオフランスと言えば、オーケストラや合唱団ももっている大きなラジオ局です。それがスタッフ一同、機材などなどみんな引っ越してきて、現地のモンペリエのオーケストラとオペラ座とタイアップして運営されるのがこのフェスティバルの特徴。今年は14日から31日まで、この期間中、朝から晩まで、モンペリエの中心地とモンペリエ周辺のあちこちで、本当にたくさんのコンサートが行われます。フランスだけにとどまらず世界中のトップアーティストが参加し、毎晩クラシックファンにはたまらない豪華な顔触れのコンサートが行われます。また、無料のコンサートもたくさんあり、しかもそのレベルは超一流なわけで、ほんと音楽ファンにはおいしいことだらけのフェスティバル。ほとんどすべての催し物がラジオフランスの電波を通して放送されます。
なんでこんな大規模な音楽祭がモンペリエで?と思われるかも知れませんが、実はモンペリエの音楽界の帝王様ことRené Koering氏が、ラジオフランスの元ディレクターであり、彼によってモンペリエとラジオフランスをつなぎ合わせるこの大きな音楽祭が作られたのでした。この人は作曲家ですが、いろいろなことに才能と力のある人で、日本でいうNHKクラシック放送みたいなフランスラジオのディレクターを務め、続いてラジオフランスの音楽部門のディレクターになり、世界の名だたるアーティストとのつながりもあり、政治的力も強い彼だからこそできる企画が盛りだくさんなのです。現在モンペリエでは、オーケストラとオペラ座またにかけたすべてのトップに位置し、まさに言葉通りの帝王様。力がある人にはいろいろと話はつきもので、彼だって例にもれませんが、同時に、そんなに力をもつ理由もあるわけです。彼の場合、オリジナリティーあふれるプログラメーションがすごいんです。彼は世界中で忘れ去られた作品や知られていない作品に目を向け、世界初演や長い時を経た再演などをする機会を与え、それらの作品をよみがえらせてしまうのです。そして、すでに名の知れた有名アーティストだけでなく、個性のある若者や新人、または目立たないところに隠れてしまっている逸材を見つけ出し、大舞台に導いき送り出すのです。今やヨーロッパ中、世界中で様々な音楽祭が模様されていますが、その内容のオリジナリティーと幅の広さでは、このモンペリエのフェスティバルは世界のトップをいくのではないでしょうか。
フェスティバルのサイトには英語バージョンもありますから、興味のある人はどうぞ覗いてみてください。
http://www.festivalradiofrancemontpellier.com/
私自身、今年も仕事で関わるコンサートあり、一お客さんとして楽しませてもらうコンサートありで、しばらくの間、音楽ネタでお届けすることになるかと思います。
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