2008年12月25日木曜日

ノエル

クリスマスはフランス語ではノエル。


日本では子供たちにとってのサンタクロースを除くと、イルミネーションやらでロマンチックなムードを高めて恋人たちのための日のようですが、フランスでは12月25日は祝日で、家族、親戚が集まってわいわいと楽しく祝う100パーセント家族の日。伝統的なノエル料理を味わい、みんながプレゼント交換をします。30人を超すような大家族が一同そろって食べるところなんか、日本の伝統的なお正月のようですね。



ここ数週間クリスマス商戦で盛り上がりを見せていたモンペリエの街ですが、24日の午後15時ごろを過ぎると突然に人影が減り始めました。というのも、たいていの人が家族のもとへ帰宅、帰郷してしまうからです。イブの夜に友人と集まって祝うというのもありですが、とにかくメインはノエルの日のお昼。どんなに故郷が遠かろうと、ノエルには必ずといっていいほどみんなが帰郷します。モンペリエに住みながらもノルマンディー出身の人、ブルターニュ出身の人たちは遠路はるばる帰ってしまうのです。


私はイブの夜に招かれて、とてもおいしい手料理フルコースディナーをごちそうになってきましたが、町中人の気配がなくなり、普段は路駐駐車の車であふりかえる道という道もがら~んとしてとても印象的でした。


今回クリスマスを迎えて、我ながら一番驚いたことは、私にとってこれが早くも7回目のノエルだということ!流れた時間を思うとなんだか感慨深くなってしまいます。
そこで、初めてのノエルはどんななんだったかな~?と思いだしたのでした。

あれは2002年のこと。私はモンペリエ郊外に住む一家に招いてもらって、フランス流ノエルの過ごし方を体験させてもらったのでした。 

あの日、会場となるおうちに一番乗りで到着したのが私でした。リビングには「今年はちょっと変えてみようと思って、、、」と言って飾らていたのが真っ白なクリスマスツリー。



そしてノエル大昼食会のために、もうテーブルなどがセッティング済みでした。驚いたのが、村役場からテーブルやいすを借りてきたと言っていたこと。村の一、二を争う大家族だからこその話だとは思いますが。



写真の奥の方にもちいちゃなテーブルセットが並んでるのが見えますか?ここは子供たちのコーナーだったんです。いとこ、はとこたちが集まって大人たちとは別のコーナーで食べるため。

ぞくぞくとメンバーが集まり、さあて、すぐにテーブルに着くのかな?と思っていたら、食事の開始はプールサイドのテラスでした。
1メートル50センチ四方の大きな大きなたらいに、ぎっしりどっさりと山積みにされていたのが「カキ」。そうなんです、海の幸の「カキ」です。日本では鍋料理やフライ料理として人気ですが、ここフランスではノエル料理として「カキ」を生で、レモン汁をかけるだけで食べるんです。最初は「生のままなんて、お腹にだいじょうぶかな???」と気にしてた私ですが、食べるとおいしいし、別にお腹に悪いなんてことはありませんでした。



みんながバクバクとひたすら「カキ」を食べたこの日。
ちなみに昨日もおしいい「カキ」をいただきました。

2002年のこの日は、「生カキ」が前菜の前菜でした。
そのあと、みんなで席に着いてわいわいとおしゃべりしながらのお食事。前菜から始まって、一品一品順番にでてきます。おしゃべりがはずむから、必然的にお食事はなが~くなが~く時間をかけていただくのです。12時半ぐらいに集まっても、食事が終わるのが16時半とかいうのがあたりまえ。デザートなんかいただくころにはもう夕方になっちゃってるのです。


実はこの大家族、スペイン出身のおじいさんとモンペリエ出身のおばあさんの子供たちの大家族。おじいさんはもう亡くなってしまっていましたが、男4人、女3人の7人兄弟。そのそれぞれがパートナー、子供たち、そしてそのまたパートナーや子供たちを連れて集まるものだから、それはそれは賑やか。

私はこの家族に本当に親切にしてもらって、モンペリエ生活スタート時代の大切なサポーターでした。このノエル以外にも、おばあさんの誕生日パーティーや、母の日などにも呼んでもらって、100パーセント外国人の私がすっぽりと家族の輪の中に入れてもらって、本当にいい思い出です。

あれからもう6年か~。

私はそんなに筆不精ではないけれど、実は大の電話無精者。
電話をかけるということがあまり好きではないのです。そこに、夜や週末をメインにした人とズレた生活リズムのせいもあって、なかなか友人に「元気~?」という電話をかけられません。
そんなこんなでこの大家族ともここ1年、2年と連絡をとっていないことに気が付きました。そんなことじゃだめですね。是非とも近いうちに顔を見せに行きたいと思います。

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