2009年1月8日木曜日

フランス人は知らない

フランスに来てから私が主張することの一つに、「日本の食文化はとっても豊か。日本人はとってもグルメで、食通で、しかも舌がこえている上に料理が上手。」というのがあります。

外食産業がとても発達していて、世界各国の料理がお手頃な値段で食べられるし、家庭の食卓でも和食に限らず、中華、イタリアンなどごくごく普通に日常的に食べているから、世界の味に慣れていると思います。日本にいるときはこれが普通だったけれど、フランス人の様子を見ていると、外国の料理に対する親しみ度のレベルが全然違うことに気が付きました。フランス人は私に「うちらだって外国料理知ってるよ!」と反論してきますが、「次元が違う!」と豪語する私。

日本人にとったらフランスという国は「おしゃれな国」というイメージと、「美食の国」というイメージがいまでも強いですが、食に関して言えば全然そんなことはないんです。我らが日本の方が断然「美食の国」です。
一流シェフは別として、普通のフランス人の料理腕前度についてはまた話すことがいっぱいなので、またの機会にとっておきますが、今日のテーマはあるお菓子についてです。

「流行」という現象が大好きな日本では、毎年のようにどこかの国のお菓子が大ヒットとなりますよね。イタリアのティラミスだの、フランスのマカロンだの、日本人にとったら知らない外国のお菓子なんて存在しないどころか、珍しいことはない普通のお菓子の一つとなってしまいます。
そんなお菓子の例として、バームクーヘンがあります。

日本ではもうわざわざ騒ぐ対象ではなくなってしまっていて、すっかり地味な感もあるくらい、定着したお菓子であるバームクーヘン。私はかなりのバームクーヘン好きで、時々無性に食べたくなるんですが、去年ドイツ東部を旅行したときに、現地に住む友人のAちゃんの勧めで、有名な老舗の店のバームクーヘンをお土産用に買いました。

で、モンペリエに戻ってから、フランス人の友達と食べたんですが、そこで私はびっくり。

フランス人はバームクーヘンなんて食べたことがなければ、見たことも聞いたこともないというのです。

それには私の方がびっくり。「え~!お隣の国のおいしいお菓子を知らないの~!?」と騒ぐわたし。

それに対して、「ていうか、なんで日本人は知ってるんだ?」と驚くフランス人。

こんなことがある度に、私は日本人の「美食ぶり」を説明し始めるわけです。
「えっへん!」と得意げな私の演説。

で、このバームクーヘンは現地の老舗というだけあって、とってもとってもおいしかった!
フランス人も「これはおいしい!」と大喜び。

そんなこんなで小さなことでの日仏のギャップは、数え切れないほどありまする。。。

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