2009年5月29日金曜日

うそでしょ~!!?? in メガネ屋さん

日本ではありえないことが多々おきるフランス。

今回もまたしっかりやられました。

ありえない。。。

私はフランス生活7年目にして、初めてフランスで眼鏡を新調してみようと思ったのです。普段はコンタクトレンズを使っているのですが、夜寝る前につかう眼鏡がもういいかげん傷んでいて汚れていて、しかもゆがんでいるので、これではもしものときに人前に出れらないな、、、とつくづく思っていたからです。目の調子が悪いときに、何気にかけたまま仕事とかに行けるメガネをもっているにこしたことはないですからね。

日本では格安メガネやお手頃な値段の眼鏡がたくさんあって種類も豊富ですが、フランスではメガネ屋の数こそ多いし、眼鏡を愛用しているひともたくさんいるけど、値段が高い。
でも逆に、メガネも健康保険の対象となるので、強制保険であるセキュリテ・ソシアルからも微々たるものながらも払い戻し、そして任意保険からはかなりの額の払い戻しを受けることができて、最終的には100ユーロ以下で買うこともできます。

私は今回、自分が加入している任意健康保険会社が提携を結んでいるメガネ屋さんだと払い戻しの額がさらに増えるということで、モンペリエの街にある個人経営のメガネ専門店に行きました。
店舗の面積も小さく、品揃えもそんなになかったけれど、あれこれ探し始めても時間がかかるし、なんせ私は日常はコンタクトを使い続けるつもりだから、まあこんな感じかなというメガネを選び、いざ、注文しました。

このメガネ屋さんのムッシューは、適度にまじめな感じで、適度にゆるい感じで、営業にむく適度な笑顔で、まあ感じのよいムッシューでした。彼が一人で経営し、ひとりで働いているお店。
私はフランスのことだから、眼鏡が届くまで1週間はかかるだろうと思っていたら、ムッシューが「二日でできますからね。」と言ってきて、まじめに驚いたものです。

しかし、やっぱりここはフランスだった。モンペリエだった。
ここから話が始まるのです。。。

このムッシューは、二日後にはできるとは言っても、「確実にするために、いずれにせよ眼鏡が届いたら電話でお知らせします。」と言っていました。

が、まず、電話はかかってこなかった。

そして、2週間続いて祝日があったこともあり、私の都合も合わなくて、結局私が自らまた店にでむいたのは二週間以上たってから。

店に行くと、ムッシュー一人ではなくて、若いお姉さんがいました。
彼女が対応にきてくれたので、「あの~、二週間以上まえに注文したんですけど、メガネ、届いてますか?」と聞いた。
すると、このお姉さんはとても真面目な顔をして、「ちょっとお待ちくださいね。」といって店の奥にいたムッシューを呼んできた。

で、私が「○○ですけど、、、」と言ったら、理解のできないことを言われた。

「あなたの注文、確かにしたんですけど、私の研修生がメガネを焼いてしまいました。」というのです。

なんでメガネ屋で「眼鏡が焼かれる」のか、私は理解できなくて 「???」
心底驚いている私をみて、ムッシューが「見に来てください。」と奥に案内してくれた。

で、そこで見せられたもの。

私が注文したメガネのフレーム。しかし、見るも哀れないびつな形に変形している。

「?!?!?!?!?」

要は、私に合わせたレンズを、私の選んだフレームに合わせてサイズに整え、そのレンズをいざフレームにはめるという作業を、この店頭で、きっとあのお姉さんだと思うけど、研修生がして、フレームにはめるためにちょっと温める作業のはずが、熱し過ぎてフレームがとけてゆがんだというのです。

あっけにとられている私に、ムッシューは「すぐさま次のフレームを注文しましたからね。二日でくるはずです。」と言う。
で、私がこのように待たされることに対しては一応、「すみません」とおっしゃいました。
でも、それ以上の詫びの言葉は、ここフランスでは期待できません。
で、モンペリエらしく、ムッシューは一言付け加えた。
「でも、現代アートみたいでいい感じじゃない?」と。

「。。。」

でも私ももうモンペリエ人には慣れてきているわけだし、無言で終えるところを、
「ほんと!私これも頂いていくかも!」
とお返しをしておきました。


それにしても日本じゃありえない。

二日後にはできると言われた眼鏡が、二週間以上かかったあげくに、フレームが変形。。。

溜息がでますよね。

でも、こんなことで収まるモンペリエ生活じゃないのです。
まだ話は続く。

変形してしまったフレームを見せられてから3日後、私はまた店に出向いた。
二日後にはできていると言われたけど、私は三日後に行ったのがまずはみそ。

ムッシューは、私の顔はわかっているという感じで出てきた。
それはいいけれど、また驚愕の真実。

「私はしっかりあなたが選んだこのフレームを頼んだのに、業者がまるで違うこの色を送ってきたんです。。。」との宣告。

見てみれば、私が頼んだのは紺と紫の間のような色で、この前変形されたフレームはしっかりこの色だったのに、今目の前にあるのは、茶色と黄土色のひょう柄ちっくな斑点模様。

さすがに私はニコリともできずに、

「。。。。。」

で、ムッシューは謝罪しない。

謝罪のかわりに「plein de misères! 」とおっしゃった。
「災難がいっぱい!」というわけだ。

「。。。。。」

こんなこと日本ではありえないでしょう。
ありえないヘマの連続。
たとえフレームを溶かしたのが彼じゃなくても、たとえ色を間違えたのが彼じゃなくても、私はお客さま。
あちら側の連帯プレーの落ち度なのに。。。彼のミスじゃないから謝らないんですね。もとより、自分のミスのときでも謝らないのがフランス人ですからね。

で、ムッシューは、「もしあなたに不都合で困られるなら、この色のフレームにとりあえずあなたのレンズをはめて、良品が届くまでおかしします。」と提案された。

はっきり言ってもうどうでもいいけど、まあ、新しいメガネの度具合に慣れるにはいいかと思って、「はい、じゃあそうしてください。」と頼みました。

で、結局、このムッシューがささっと例の温める作業をしてレンズをはめてくれて、5分もかからずに出来上がった。
色は私の注文したものじゃないけど、私のためのレンズと、私が選んだフレームの形。
なぜ、最初に研修生にやらせたんだ~~~!?と叫びたくなる。
ま、そこが私の不運だったということですかね。

ムッシューはおっしゃった。
「早ければ、明日、遅くても火曜日にはできますからね。(月曜が祝日だから)」
はたして次回は本当に私の注文したとうりの眼鏡が受け取れるのだろうか。
注文した日から、3週間以上たつことになるけど。。。

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