モンペリエ・ラジオフランスのフェスティバルにはこのところほとんど毎年来ているアーティスト。今年は3日目の夜と6日目の夜、さらには7日目はカルカッソンヌで、豪華に3つのプログラムをひっさげてきてくれました。
私は6日目の夜、ラベック姉妹とリュクサンブール・オーケストラ・フィルハーモニーの演奏を聴きに行きました。フェスティバルから招待券をいただいちゃって「ふふふ。」な気分です。
実はラベック姉妹は私にとって思い出のあるアーティスト。
小さいときに家族と大阪のホールでコンサートを聞いたのです。
今から25年くらい前?何歳のときか覚えていないけれど、私にとってインターナショナルレベルのアーティストを見たのはこれが初めてだったと思う。どこのホールかも覚えていないけれど、舞台サイドの客席から見下ろして聞いたというのはよく覚えています。
二人そろって美人なところや、ガーシュインをはじめとしたジャズっぽい曲をかっこよく弾くレーパートリーで知られるから、一般ウケしやすい、、、とちょっと批判的な目で見る人もいるだろうけど、そんなことはない、やっぱり世界第一線で活躍するアーティストですね。そこへ「二人揃って美人」というおまけがくるって感じかな。
さて、プログラムはドビュッシーの「オーケストラのための交響組曲 春」ではじまり、次いでラベック姉妹による編曲で、オーケストラと2台のピアノによる「ラプソディー・イン・ブルー」、そして休憩をはさんでからドボルザークの交響曲第7番でした。
この日は人気のあるアーティストと人気のある曲目がそろったものだから、会場は満席。CORUMの大ホールSalle Berlioz はサイドのボックス席も一番上の階までぎっしり。
小さいときに生演奏を聴いて以来、何度も二人の写真は見てきたけれど、動いているところを見るのはこれが二度目。「ラプソディー・イン・ブルー」をかっこよく、しかも息ぴったりで弾いてくれて、お客さんは大喜び。
「何も用意して来ていないので、ラプソディー・イン・ブルーの一部をもう一度弾きます。」と言ってアンコールに応えてくれました。それからもカーテン・コールは鳴りやまず、バーンスタインの「ウェストサイド・ストーリー」を弾いてくれました。
二人の息がぴったりなのも印象的ですが、私を驚かせたのは二人の性格の違い。といっても本当の性格がどうかまでは知りませんが、人柄の違いが演奏スタイルにすっかり現れていて、ここまで違うのか、ということがとても強く印象に残りました。
赤いドレスのカティアがお姉さんで左手のピアノに、紫のドレスのマリエルが妹で右側のピアノにつきましたが、お姉さんカティアの激しく派手なパフォーマンスのすごいこと。ジャズとかが大好きな感じがよくわかります。一方、妹マリエルの方は「きちんとした人」という印象を残す演奏スタイル。で、良く見てみたら顔つきもだいぶ違うんですね。お姉さんの方が派手で華やかで奔放さと情熱の激しさを感じさせる
顔。妹さんの方は落ちついた真面目な優しい人という感じがします。
姉妹だからといっても、ずっと一緒に活動していても、やっぱり人柄は違うんだなとおもしろいと思いました。
ところで、なぜか私の頭には彼女たちはカナダ人だとインプットされていたんですが、実はフランス人なんですね!
スペインとの国境付近を出身地とする彼女たち。
アンコール曲を紹介してくれたときに、「わ~、フランス語がめっちゃ上手だなあ。」とアホなことを思った私なのでした。それもそのはず、フランス人じゃん。
彼女たちのサイトを見てみると、小さいときの写真とかも載っていました。かわいいです。
http://www.labeque.com/
彼女たちの2つのアンコール曲のあとも鳴りやまない拍手を静めるために、20分の休憩に入りました。
私もロビーに出て知り合いとしゃべったりしていると、何やら拍手が沸き起こり騒がしくなりました。なんだなんだと思って見てみると、地元モンペリエのクラシック音楽専門のレコード屋さんが、アーティストのサインいりCDという企画で、ロビーにラベック姉妹を迎えてサイン会をはじめたのです。
今さっき演奏し終えたばかりの二人がもう服を着替えてお客さんに応じています。やっぱりアーティスト業って大変ですね。
私は人の合間をぬって、写真だけパチリ。
二人とも素敵な笑顔でサインに応じていました。
今日のコンサートはプログラム、演奏ともにお客さん大満足。私も満足。
招待券というのも、私から頼んでもらったんですけどね。ちょっとずうずうしくしてみてよかった。だって別にずうずうしい行為ではなかったみたいだから、大正解。ありがとう。
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