世界最大規模のこの自転車レースでは、フランス全土を横断するコースが毎年新しく決められ、選手たちとそのサポートチーム、そして世界中からくる報道関係者が皆、3週間かけてフランス各地を移動していくことが特徴。
自転車競技というと、日本人にとったら競輪で行われるように、競技場内をぐるぐる回る短距離レースが主だけど、フランス人にとっては一般道路を走る長距離コースの方がメインで、自転車というのが一つのスポーツとしてとても普及していて、ちびっこでもスポーツの習い事に自転車というのが人気があり、若者にも熟年層にも、かなりハイレベルでサイクリングを愛好している人がたくさんいます。
Tour de France となると本当にフランス全土で盛り上がり、自転車というのはフランス人の間では国技と言っていいくらい皆に愛されているスポーツなのだということがわかります。
今年選ばれたコースは、7月4日土曜日にモナコ公国を出発し、7月26日日曜日にパリのシャンゼリゼ大通りでゴールインするというものです。ただ、全行程を自転車で行くのでなくて、ところどころ街を飛ばすので、バス移動や飛行機移動も含まれています。
スタート日には、モナコの街の中で15.5キロの短距離レースを行い、翌日はモナコからブリニョル Brignoles までの187キロの長距離、そして続いて3日目には、マルセイユ-グランド・モット間196.3キロを走破し、モンペリエまでやってきました。グランド・モット La Grande Motte というのはモンペリエから近い有名な観光ビーチです。
そして7日がモンペリエとその周辺でのレース。モンペリエにTour de France が来るのも毎年というわけではないので、街をあげての歓迎ムードです。この日、起伏にとんだ39キロのコースが設定され、チームごとのタイムを競うというレースが行われました。街の中心地コメディ広場を出発地点とし、グラベルGrabelsを通った後、私が働く音楽学校のエリアなのでこのブログでもおなじみのミュルビエル Murviel les Montpellier、ピニャン Pignan、ラヴェルンヌ Laverune を通って、ゴール地点はモンペリエの西エリアにある新しい総合競技場。
コースに選ばれた村では、住民参加のボランティアでTour de France に参加していました。例えばミュルビエルはこの日の行程の中でも山間コースであり、最高地点143メートルである大事なポイントエリア。取材にくる報道人も多く、France 2では番組内でこの村の住民を交えて村の紹介を行っていました。この村には古代ローマ時代の遺跡が残っているので、宣伝材料もたくさんあるのです。なんかこの番組をみていて、甲子園の時期にNHKで見られるふるさと紹介を思い出しちゃいました。ちょっぴりノスタルジー。
私はTour de France のレースの詳しいルールも知らないのだけど、仕事でオペラ座に向かった時に、いつもと違う賑わいを見せるコメディ広場を見て、「これはブログで報告しないと!」と思って、ついつい観光客してしまいました。
オペラ座の前がスタート地点。
特設ステージが設けられ、ステージ上では次々と出発する各チームを紹介したりして、会場を盛りげるアナウンサー兼DJのようなお兄さん。
応援する見物客や観光客とともにプロの報道関係者もたくさん。実況用にカメラもクレーンで設置されています。
この日のコメディ広場は、このスタート地点以外のエリアがすべてそれぞれのチームのために分けられていて、大型バスとともにテントをはってウォーミングアップをするエリアだったり、レース中の選手たちをサポートするための車などがスタンバイしていました。
中でも一番人を集めていたのはアスタナASTANAのチーム。ここには有名なアメリカ人選手ランス・アームストロングがいますからね。
私がコメディ広場を通ったのは15時前。この日、このアスタナチームの出発が最終で16時だったので、まだ選手たちは来てないよるでした。
出発がまもないチームの選手たちはご覧のようにウォーミングアップ。
そしてスタートを目前に控えたチームが、スタートラインで緊張の瞬間を待っています。
そしてスタートの瞬間をビデオにとってみました。
自転車とはいってもやっぱりプロのスピードというのは早いもんですね。
選手たちの後ろにはスペアの自転車などを積んだサポート隊が車ですぐについていきました。
しかし改めてレースのことを調べてみると、選手たちは連日200キロ近いコースを走破するなんてすごいですね。これがスポーツ選手たるゆえんなんだろうけど、マラソンともまた違って、3週間スタミナを維持させる能力の違いが勝者を決めるんでしょうね。
こんな感じで、この日は予定以外にTour de France の街バージョンを楽しめました。で、実は数年前にはモンペリエの郊外で田舎バージョンを楽しんだことがあるのです。そのため次回はちょっぴりその時の様子を報告したいと思います。
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