canicule (カニキュル)というのはフランス語で猛暑のこと。
ただいま南フランスでは猛暑の熱波で厳しい日が続いています。
日中の日向では40度なんて軽くこしてしまって、ほんとに暑い。
月曜日は17時の日影でまだ35度ありましたから。。。
日本の猛暑と比べて、湿度が低い分だけましだと思いがちですが、でもこの暑さは厳しい。
私の家には冷房どころか扇風機もなく、、、。
夜も暑いというのはつらいですね。
カニキュルというには定義はないけれど、
①高い気温が数日間続く
②夜になっても気温が下がらない
ときにあてはまると言われます。
具体的には南フランスでいうと、日中気温が35度以上で夜になっても20度以下にならない状態のこと。
日射病、熱中症を防ぐために、子供たちには太陽が照ってる間は外で遊ばないように、とか、帽子とサングラスを必ずみにつけるように、とか、スポーツ愛好家にも日中屋外でのスポーツを控えるように、とか、毎日呼びかけがされています。
この暑さのせいもあってか、小さい時から脳貧血もちの私は久しぶりに倒れてしまいました。火曜日の朝、仕事場で。
ピアノを弾いてる最中だったからぎりぎりまで我慢しようとしたのが失敗。立ち上がって「気分が悪いからちょっと5分ちょうだい。」と言ったすぐあと、気を失ったようで、床にあおむけになってるところへ声をかけられて気が付きました。
数秒間だとは思うけど確かに気を失ったようです。でも、長年の慣れのおかげか、小さい頃からばった~ん!と派手に倒れてきた経験から学んだのか、今回はまるで自分から横になったかのように静かにゆっくりと倒れたようです。
今週はオペラjrで外部の未経験者を対象にしたスタージュをしているので、お互いよく知らない子供たちの前で倒れて、さぞ、びっくりさせてしまったことでしょう。ごめんねー。
ピアノのすぐ横に倒れた私はそのまま30分近く横にならせてもらいました。
「おうちに帰って休んでおいで。」と言ってもらったものの、家に帰るエネルギーとピアノにまた向かうエネルギーは似たようなもんだと思って、結局一時間近く休ませてもらった後、またピアノに向かって仕事を終えました。
昨日、今日はそれでも多少風が出てきたのでちょっと助かっています。でももうちょっと気温が下がってくれるといいんだけどな。。。
これまでに歴史的な大猛暑となったのが2003年の夏のこと。私にとっては初めてのフランスの夏で、あんなに暑くなってびっくりしちゃった思い出があります。
フランス各地で歴史的最高気温を記録して、冷房とか設備していない老人ホームなどで亡くなってしまう老人が続出したのです。
「あの夏を越す暑さだ。」とはまだ誰も言っていなくて、「あの夏に匹敵するくらいの猛暑?」とか言いはじめていたら、昨日はまた記録的最高気温が発表されました。
トゥールーズの近くのアルビという街で日中の日向の瞬間最高記録46.5度!!
ええ!大丈夫なんですか?っていう気温ですよね。
もちろん、年中こんな気温の土地もこの地球上にはあるのは事実ですが、、、。
ああ、明らかに温暖化現象が進んでいますね。
フランスでも都市部の高温化問題について話されていますが、日本の都市に比べたらまだまだなんてことはない。日本の街を思い出したら、そりゃ気温も下がらないよ、、と思えるものばかりですからね。全オフィス、全店舗、全家庭にエアコンがついているような状況で、さらにアスファルト道路だらけ、どこもかしこも街灯があって、ネオンが一晩中光っていて、コンピューターやらゲームやらビデオやら、電化製品での遊びが氾濫してて、そして車の排気ガス、、、。
この日本の街の状況に比べたら、フランスで今の都市の規模、都市の状況ですでに都市部の高温化問題について真剣に対処しているというのはいいことだと思います。
例えば都市部への車の乗り入れ数を制限しようという考えとか。車乗り入れ禁止とかいう実現はまだすぐにはできないかもしれないけれど、各都市でトラムウェイと郊外から車で来る人のための駐車場をセットでお得な値段にするとかの行いは、もう数年前から盛んになっています。
それから世界的エコロジー運動の呼びかけで、ある日ある時間になったら電気を消しましょう、というのに応じて実行する人がかなりいます。その間はろうそくで過ごすのです。
日本の街でもこういうことが実行できたら、かなり大きな省エネになると思うんですけどね。
日本では選挙ムードのようですが、エコロジーを最大スローガンに訴える党とか候補者がもっとでてきて、もっと認められて、もっと活動できるようになるといいのになと思うこのごろです。
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