9時にホテルを出て北イタリアの街トリノを目指しました。
ニースからイタリアに向かう電車は海岸にそって走ります。エズ Eze、モナコ公国 Monaco、 マントンン Menton、など観光名所を各駅でとまりながら、1時間ほどでフランス―イタリア国境の町 ヴェンチミリア Ventimiglia につきました。フランス語ではヴァンチミッユ Vintimille とよばれる街。
今回の旅で、私はトリノで一泊する計画をたてのたのですが、普通に駅でニース―トリノ間の切符を買おうとすれば、ニースからジェノバまで出て、また山方面に向かうというルートが決められてしまいます。
でも私はインターネットでいろいろと調べているうちに、ジェノバには出ずに、国境の山岳地帯をとおる電車の路線があるのを知りました。スピードはゆっくりだろうけど、この暑い夏に涼しい山中を走っていくのはさぞ快適だろうと思って、このルートをとろうと自分の中では決定。
でも、モンペリエの駅の窓口で訪ねると、やっぱりニースからトリノへはジェノバ経由の、しかも50ユーロくらいはするチケットしかないと言ってきた。
「え~、ヴェンチミリアで乗り換えて山の中を走っていく電車があるのをインターネットでみたんですけど。」と一応言ってみるものの、窓口のお兄さんは「いや~、僕のもつ情報にはないです。」と結論づける。普通に感じのいいお兄さんがコンピューターで調べながらそう言うんだから、まあ仕方がない。
「ちょっとまた自分で見てみます。」と言ってモンペリエでは切符を買いませんでした。
で、ニースに着いてから、ニースの駅の窓口で今度はベテランのおばちゃん相手に説明。
「ヴェンチミリアで乗り換えて、国境の山の中を走っていくルートでトリノまで行きたいんですけど。。。」と言うと、おばさんは「ああ、わかったわ。あのルートね。」と言って25ユーロのローカル路線のチケットをくれました。
ほらやっぱり。自分の見た情報で正しかった。
こういうことがあるから、日本人旅行者に強くアドバイスしますが、自分の力で下調べして、そのとおりになるまであきらめずに頑張ってください!相手のいうことをうのみにしないこと!下手したら働いているフランス人よりもこっちの方が把握してたり、なんてことが多々ありますから(笑:いったいどんな国なんだって感じですね。)
というわけで、希望通りのルートを手に入れ、ヴェンチミリアで電車の乗り換え。待ち時間が一時間以上あったものだから、駅を離れて海辺まで歩いてみました。
この日は曇り空だったのがちょっと残念。でも国境という目には見えないラインを超えるだけで違う国にいるというのが実感できて私はうきうき。マルシェの前を通ったりすると、微妙に売られているものが違うのに気が付きます。そして物価もかなり低くなってる。
気取るところのない全くの自然体でおばあさんやおじいさんが街のあちこちで世間話をしてて、日常の風景っていいなーと思わされました。
私が歩いたのは駅と海岸線の間のわずか5500~1000メートル。それでも地中海とイタリアの雰囲気満点です。
海岸線から山もすぐ近くで、あそこを通る電車に乗るんだろうなと勝手に想像してわくわく。
この橋をわたった向こう側に、ホテルや民宿が集中してあるようです。
ビーチまで出てみると、海岸線にそってフランスの地が見えます。
島国日本に生まれ育った者にとっては、こういうなんでもない風景が特別にみえちゃいます。そんなことないですか?
地球の世界市民とかって考えをもつときには国境というものは不要にも思えるけど、文化や言語などをベースにしてまとめられたグループを一つの国ってとらえるときには、やっぱり国境は必要な気がします。
パスポートチェックなど全くなし、使うお金は同じユーロ。でもトンネルを抜けて辿りついた町ではイタリア語を話す人たちが生活していました。
国境を超えるって、私にとっては何度やってもわくわくしちゃう楽しみの一つです。
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