2009年8月30日日曜日

夜のお散歩 in Sète

連日猛暑で苦しかった先週、日曜日に暑さがおさまってからの夕方、友達と海辺の町セート sète にドライブ散歩に出かけてきました。

何度かこのブログでも出てきているセートはモンペリエから西に45キロほどいった港町。海岸線と入り江の間にある小高い丘モン・サン・クレールSt. Mont Saint Clair があります。今回、まだ上ったことがないという友人に景色をみせるために、まずはセートが一望できるスポットに上がりました。といっても車で上がれちゃうのでラクラクです。かなり急な斜面をあがるので車にはがんばってもらいましたが。

そこで見れるのがこちらの景色。


セートの港。


セートの街。



そして内陸方面には入り江があって、その向こうにはなだらかな丘が続いています。



ほんとにここはいつきても気持ちのよい景色。
質は悪いけど体感してもらうためにパノラマビデオをどうぞ。




丘から下るとすぐに港につきます。



その横にあるのが、最近ご紹介した海辺のコンサート施設。thèâtre de la mèr。



実はこの日のお出かけの目的は、このテアトルのとなりにあるバー・レストランで、食事ではなくってアイスクリームを食べることだったんです。



ほら、巨大パフェ。



周囲からはおいしそうな料理のにおいが漂ってくるなか、私たちはタパスとよばれるおつまみとパフェを食べて満足。久しぶりのパフェでした。

レストランを出てから街へお散歩に。

実はこの日、セートでは最大のお祭りの時期だったんです。ただでさえバカンス客が多いのに、お祭りの見物客も合わせてすごい人、人、人。



さて、そのお祭りというのはサン・ルイ Saint-Louis。
ヨーロッパには船の上で落とし合いのバトルをするジュットゥ joute と呼ばれる伝統的なゲームがあり、地方によって微妙にルールやしきたりが違うのですが、モンペリエ周辺では海が近いこともあってジュットゥの伝統がとても盛んに受け伝えられていて、由緒格式ある本格的ジュットゥといった感じ。パラバスなど海辺のあちこちの街で行われています。
そしてここセートがそのメッカ。

このポスターにある写真で様子がわかるでしょうか?



8人くらいの手によって漕がれる大きなボートで、最後尾は水面から2メートルくらいの高さに上がっていて、そこに盾とやりをもった人がたち、二隻の船同士でその落とし合いをするのです。

セートの毎年8月末に行われるのが Grand Prix de la Saint Louis と呼ばれる大会。なんと1743年から毎年行われてきているのです。しかもこの競技の世界では非公式の世界大会と認識されているくらいに大々的なもの。

この日セートに行ったのはこれを見るためではなかったのに、タイムリーにまだ夜の競技が行われていました。





セートの中心を流れる運河カナル・ロワイヤルが会場で、両岸には観覧席がもうけられています。まるで日本のみこし行列や踊りの行列を観覧するのと同じ。




負けた人が飛んで水面に落ちていくのが見えましたか?

勝負が決まって大盛り上がりになったところで、突然照明が消えてしまいました。
みんな突然のことで演出でわざとかと一瞬思いましたが、なんのことはない。不具合でのトラブル。こんな大事なときに照明が消えるなんて、日本ではありえない。さすがフランス。。。復旧がすぐにできずに、反暗闇の中でパフォーマンスが行われました。



戦い合った二隻の船が、ぴったりとくっついて回転させるんです。しかもスピードがどんどん上がっていく。漕いでいる人たちのすごいわざですね。

両岸の観覧席とともに橋も特等席。

とてもすてきな光景でした。

外国人観光客も多く、セート周辺住民の見物客も多く、老若男女、国籍を問わずにたくさんの人が夜遅くまで街に出ている様子は、「夏の祭り」の雰囲気ですごく開放的でした。

運河沿いにはいろんな屋台やスタンドがでていて、こどもの目をひくものを売ってる人もたくさん。

なにやら全身ピカピカ光らせてるお兄さんを発見。

そういえば、私も小さいときこういう光ったものを欲しがったなー。

あめやキャラメル、グミ系のおかしやさん。

こっちの子供はこういうおかしを全部まとめてボンボン(おかし)と呼ぶんですけど、ちょっとそのドギツイ色に日本人は躊躇してしまうんです。

夜23時過ぎてもレストランは超満員、バーも賑わって、運河からそれた横道ですらすごい人出でした。


こんな大賑わいのセートは見たことがなかったので、新しい印象。
夏の夜。お祭りの夜。開放的だけど、なんとなくもうすぐ夏が終わることを感じる夜でした。

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