これまでに何度かこのブログでも話題に出ている街Lavérune ラヴェリュンヌ。モンペリエの南西に位置し、音楽学校をサポートする6つの自治体の一つです。
ここにはChâteau des Evêques (直訳すれば司教たちの城)と呼ばれるお城があって、14世紀ごろからこの土地の領主たちの居城となっていました。フランス革命で国の所有物となり、その後一旦はお城を買い取った個人の所有となりましたが、現在はLavéruneの村役場が管理する公共施設となっています。
この役場が文化活動に熱心なことと、その担当者が音楽学校を長年サポートしてきた女性であったことから、私たちは無料でホールとグランドピアノを使わせてもらえることになったのです。
このお城には広々としたお庭があるのですが、南フランスでも有数のきれいなお庭といわれ、お散歩に来る人、ペタンクをするおじいさんたちがいて、市民から愛される憩いの場です。
私も実は春先から夏にかけての時期にここのお庭に来るのが好きです。背の高い木が並んでいて、強い日差しを和らげてくれるし、何より青空と木々の緑がなんともすがすがしい色合いで素敵なのです。
さて、コンサートで使わせてもらう部屋はお城の一角にあります。
この扉をくぐると大きならせん階段のあるロビーがあります。
階段をあがるとMusée Hofer Bury という現代絵画の美術館があるんです。
階段をあがらずに一階にあるのがSalon de musique (音楽の間)と呼ばれるお部屋。
普段から展示会やコンサートに使用されているお部屋です。
今回、私たちが使わせてもらうのもこのお部屋。
壁の装飾が見えますか?イタリア様式の広間なんです。la grande salle italienne とも呼ばれています。
壁なんかは昔のままだし、ご覧の通り2階まで吹き抜けとなっていて天井がすごく高くて、音響がいいというのを通り越して、すさまじく音が響いてしまいます。
でも、お客さんがたくさん入れば人がクッション効果をもたらして、響きが緩和されるという感じ。
写真は4月10日のコンサート前日に私が生徒と行った現地リハーサルの様子です。
普段、小学校の多目的ルームとかちょっとした体育館みたいなところでしか弾いたことがない生徒たちにとったら、このコンサート会場は画期的なサプライズ。
みんなこのホールで弾くこと、グランドピアノで弾けることを、目をキラキラさせながら喜んでいました。
日本のように設備の整ったホールで弾かせてあげることはとうてい無理のようですが、こんなヨーロピアンな歴史的な空間でピアノを弾くということは日本ではできないことですから、これはこれでラッキーなことかなと思いました。
日本のように設備の整ったホールで弾かせてあげることはとうてい無理のようですが、こんなヨーロピアンな歴史的な空間でピアノを弾くということは日本ではできないことですから、これはこれでラッキーなことかなと思いました。
コンサートの様子はまた改めてお伝えしますね。
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