書き途中の記事がいっぱいあるのですが、その中からモンペリエの街紹介の記事をピックアップして、モンペリエの様子を垣間見ていただけるような写真とともにお届けしたいと思います。
私はかれこれ早いもので、9年前からモンペリエの古い歴史地区に隣接するところに住んでいます。それ以前には5回もの引越しを経験している私ですが、モンペリエの中心地、歴史地区の中にも住んだことがあります。
モンペリエのcentre ville歴史地区は、12世紀、13世紀頃に成り立った街がほぼそのままの姿で残って今にいたっているものです。16世紀に起こった宗教戦争で、フランス各地の街は破壊されたり傷跡を多く残しているのですが、幸いモンペリエでは被害を受けた教会以外、ほとんどの建物が大きな損傷も受けずに現存していて、そのまま人が住んでいたり店となっていたりするのですからすごいです。
中心地のことをcentre ville というわけですが、大阪のおばちゃん用語で言えばたんなる「センター街」になります。(笑)
よく他の街に比べて、大きな遺跡と呼ばれるような建物は少ないのですが、街全体の保存状況を見ると、中世の町がそのまま残っていることがよくわかります。私もかつて歴史的地区内に住んだときは、15世紀だか16世紀に立てられた、それはそれは古い建物のアパートに暮らしたのです。そんな名も無いけれど古い建物がたくさんあって、これは意外とめずらしいことで、細くて曲がった道が多くて、迷路のようになった街は、モンペリエ散策の魅力の一つとなっています。
この歴史地区はl'Ecusson (レキュッソン)というあだ名でよばれています。街の形が空からみると中世の盾形紋章に形がにているからです。ヨーロッパの街によく見られるように、モンペリエのエキュッソンも13世紀頃に建設された城壁に沿って周囲に大通りがしかれ、歴史地区とその周辺の地区を分けています。
私は実際にここで生活を始める前に、一度下見のようなつもりで短期滞在をしていますが、そのときにパッと見て気に入ったのは、この歴史地区の屋根の色でした。
もともとイタリアがとても好きな私には、どこかイタリアの街の色合いを思わせるところがあって、地中海の町というのも感じさせるこの色が心にしっくりときたのを今でもよく覚えています。
これからブログで歴史地区内のいろいろな見所を紹介していこうと思っていますが、今日はまずその全体像を、そして屋根の色合いをお楽しみください。
どこから撮った写真かは今日は言いませんが、高いところが好きな私は、モンペリエの屋根の色を上から眺められて毎回上機嫌です。
そして、もともとモンペリエの中心地は小高い丘の上に建設されたこともよく見てもらえると思います。歴史地区内には意外と急な坂が四方八方に入り組んだ道の中にあります。
私がかつてこの地区に住んでいたように、モンペリエに住む日本人の中にも、このl'Ecusson内で暮らしている人がたくさんいます。長期滞在の人から短期滞在の学生さんまで、やっぱりヨーロッパの古い町並みの中で暮らしたいと思っている人は多いでしょう。しかも実は意外と部屋が探しやすかったりします。
屋上に小さなバルコニーがあるアパートも人気です。たとえ隣人が真横にいようが、フランス人はあまり人目を気にしませんからね。歴史地区に住んで、青い空も仰げて、そこでコーヒーでも一杯飲んだり、夏の夜にはアペロでちょっとしたパーティーをしたり、それは素敵な生活です。
今でもびっくりするのは、こんな古い建物なのに、みんな豪快に、そして気楽にリフォーム工事をしていること。せまい部屋いくつかに分けている壁をぶち壊して広いサロンにしたり、おとなりさんや上下の階をつきやぶって合体させたり、、、。
よく建物がもつなあと思って少しはらはらしますが、そこは石の文化の強み。もともとが本当に分厚い石の壁で頑丈なんでしょうね。
この地区の屋根の色。間違いなく、私がモンペリエで好きなところの一つです。
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