2016年4月27日水曜日

初夏の兆し

この季節になると毎年つぶやいてしまいますが、桜開花の北上にともなって日本各地で「春」を満喫されているこの頃、こちらモンペリエでは「冬の終わり=初夏の訪れ」という雰囲気に包まれています。

今年の冬は異常気象の一例なのか、モンペリエでは明らかな暖冬に加え、どんよりとした雨雲、曇り空に覆われた日が続き、「一年のうち、300日以上が晴天」というのが売りのモンペリエらしからぬ冬を過ごした私たちは、いつも以上に太陽の光が戻ってくるのを待ち望んでいたと思います。
この冬初めてモンペリエの冬を過ごした日本人の方々は、「モンペリエの冬ってこんなものか。」と思われたでしょうが、いや、ちょっと違いますと知らせなくてはいけませんね。

4月に入ってようやく青い空が戻ってきたかな、と思っても、やたらと風が強い日が多かったりで、いまだにモンペリエらしい4月にはなりきっていません。けれど、太陽の光と青い空は少しずつ戻りつつある感じ。
そこで感じてしまうのが、春の到来!と思うや否や、それはすでに初夏の到来!となっているということ。人々も、真冬のコートを着ていたかと思ったら、一気に半袖で街を歩く、というパターンが多いのです。
この点については、以前にも書きましたが、こちらの人は季節感、季節柄、というとらえかたはあまりないようで、春だから春らしい恰好、冬だから冬らしい服装を見に着けるという考えはありません。あくまで、その日その時暑いから薄手の格好をする、寒いからたくさん着込んだ、という感じです。そんなところが、私には「春」を感じ入る時間が少なく、一気に「初夏」を感じてしまう要因の一つなんでしょうね。それでなおさら日本の春が恋しくなるのでしょう。

けれどもちろん南仏の四月も、日本にはない爽やかな初夏の味わいどころをもっています。
暑さを感じることなく、青い空と新緑の緑と太陽の光を味わえるのです。

今年は以前に比べてゆったりペースで仕事をしているおかげもあり、パック(感謝祭)のミニバカンスを もつことができました。
旅行にでるとまではいかなくとも、一週間以上仕事がないというのは、友達に会ったり、街に出たり、ちょっとドライブに出たりと、普段全くできないでいることができて、とてもありがたいことです。おかげさまでよい気分転換になります。

そんなわけで、モンペリエから西方向へドライブに出かけました。
モンペリエから100キロちょっと行ったところにある、ナルボンヌ(Narbonne)という町のあたりです。
この町は古代ローマ帝国時代から栄えた地中海沿岸の主要都市で、古い歴史をもつ町なのですが、今回その町自体は訪れなかったので、ナルボンヌについての話はまた今度。

今日はドライブ中に出会った、南仏らしい風景の一つをご紹介します。



この青い空、太陽の光、木々の緑、木漏れ日、そして水面に映る太陽の光と木の緑。
これぞ南仏の色ですね。
この色は、私には春というよりも初夏を感じさせます。

空の青と木々の緑は、モンペリエのエスプラナードを歩くだけで満喫できますが、この水面に映る色のまぶしいこと、爽やかなこと。
ちょっぴり遠出のドライブをして正解でした。夏のバカンスまでのエネルギー補充になります。

ちなみにここからさらに一時間ほど南へドライブすれば、スペイン国境に到達します。
モンペリエとその周辺地方にはたくさんの見どころがあるので、これからもどんどん紹介しないといけませんね。

初夏を感じるモンペリエからのお便りでした。

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