2022年8月26日金曜日

Occitanie / オクシタニー

モンペリエがあるエロー県は、オクシタニーという名の地域圏に属しています。

地域圏と言うのは、フランスの地方行政のために区分けされたエリアのことで、地方、州という言葉もあてはまります。

2016年に大きな変革があり、現在フランスは18の地域圏に分けられています。

フランス本土に関して言えば、以前は22あったのが、変革再編で13つのエリアにまとめられました。要はいくつもの地域で合併が行われたのです。

現在の地域分けは以下の地図の通り。

 


以前はモンペリエを首府とするラングドック・ルシヨン地方と、トゥールーズを首府とするミディ・ピレネー地方とがあったのですが、合併によってとても広大なオクシタニー地域圏ができました。その面積、なんと72724km²に及びます。

この名の発音については、オクシタニーとオキシタニーの間のような感じでしょうか。

かつてのラングドック地方の名前にも含まれる、「オック/Oc」という言葉がありますが、これはそもそもフランスの言語文化の歴史を語るに不可欠な言葉で、中世から1200年頃にかけて、フランスの南半分の地域で話されていた言語オック語に由来します。

ラングドック地方というのは、「 Languedoc」と書きますが、それはそのまま「langue d'oc」から来ていて、オックの言葉、つまりはオック語のことであって、この地域にはオック語を話す人々が住むという意味でした。ラングドックのことを「ロクシタン/L'occitan」ともいいます。

フランスを超えてもっと広い視野でみれば、北イタリアの一部、北スペインの一部にも、オック語を話す人々は暮らし、このエリア全般は「オクシタニア/Occitània」と呼ばれます。

「オック語」に関するこの辺りのことだけでも、お伝えしたいことはたくさんあります。 また追ってお話をまとめないといけませんね。

この言葉の響きから、今日本でも人気の自然派コスメのお店「ロクシタン/l'Occitane」 を連想する人も多いでしょう。メーカの名前の由来は、それこそ「オクシタニアの女性」という意味です。

大雑把に言ってしまえば、オック=南フランスというイメージでも大丈夫です。

フランスは各地地域色が強く、風土、景色、食、人々、何をとってもそれぞれに魅力があってバラエティーにとんでいるのですが、その豊かさにおいてどこにも負けないと私が思っているのが、このオクシタニーです。


 

地図でご覧のように、13の県が仲間になっているのですが、何が素敵かって、やっぱりその自然の豊かさでしょう。

正直、モンペリエが大好きか?エロー県が大好きか?と聞かれたら、う~んと迷ってしまうところもありますが、オクシタニーに関しては、大好きです、私。

日本人にとってピンとくる街や地方と言えば、パリとかカンヌとかボルドーとか、どれだけでも他の地方で出てくると思うので、オクシタニーはあまり知られていない、ちょっとマイナーな地域なんだろうと思います。

が、その分、私がはりきってその魅力をお届けしたいなと思っています。

今後の情報をどうぞお楽しみに。


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