「劣悪」という言葉を使ったことはありませんが、このところ「劣悪」という表現以外、あてはまらないと思ってしまうものがあります。
それはフランスの道路。
アスファルト舗装された普通の道路。
それがとっても危険なんです。
なぜかというと、フランスでは乱暴で計画性があまりないような道路工事をよくみますが、そのたびに、アスファルト舗装はつぎはぎのように部分、部分でやりなおされるだけ。で、そのつぎはぎの質の悪いこと、悪いこと。
アスファルトの質が悪いのか何かしりませんが、つぎはぎをされた部分のアスファルトは、車がその上を通ることによって痛み、削れはじめ、しまいにはそのつぎはぎ部分がとれてしまったかのように、穴があくのです。
よく見ると、マンホールの周囲だけ後からやりなおされた部分ということがよくありますが、そこがきれいにえぐれてたりするんです。
そのため、車で普通に走っていて突然「ボコッ!!」とか、「ガッターン!!」とかいうすさまじい衝撃をうけることになるのです。四駆自動車に乗ってるのならまだしも、私は日産の新型マーチ(フランスではミクラMICRAという名前)を運転していて、タイヤだって小さなかわいいサイズ。前乗っていた古いけど立派なセダンだったシトローエンのグザンチアのときに、不運にも2度のタイヤパンクを経験したために、すごい衝撃を受けるために、タイヤがパンクしてしまわないか気が気でないんです。
だって、道に穴があいてるのを想像してください。突然15センチとかの段差があるのを想像してください。普通に60キロ、70キロで走っているときには、かなりひやっとさせられるものです。
フランスでみる道路工事には、なんだか怪しんじゃうことがいっぱい。
その1: すごい渋滞がおころうがおかまいなし。交通量が減る長いバカンスがあるにもかかわらず、普段の平日の通勤ラッシュの時間などに突然道路を一本閉鎖したりして工事を始める。日本でよくみる夜間工事などもめったとない。きっと工事をする人にとって、バカンスはバカンス。夜は夜。という理由で働かないんでしょうけど、日本人としては、工事のせいでおこるラッシュをみるために、「このラッシュは生じさせないですむ方法がたくさんあるのに、、、」とためいきをついてしまいます。
その2: 工事の期間がやたらと長い。大した距離も面積もないのに、工事はだらだらと続く。しかも工事の案内板に表示された予定期間を過ぎても工事しているってことはしょっちゅう。日本人としては、「こんな工事、しっかり計画立ててきっちりやれば一晩ですむやろ~!」と叫びたくなります。
その3: アスファルトのつぎはぎの質の悪いこと、悪いこと。さっきもいいましたが、新旧のアスファルトの境界線がきっちりときれいにされていなくて、すぐに欠け始めるのです。それに段差があったって気にしない。私が住むアパートの前の通りは、水道管か下水管のために何度も工事が繰り返されたんですが、2年前はほんとうにひどい状態でした。500メートル走行するのに、「ここは障害物競争のコースか!?」と聞きたくなるくらいのデッコボコ道路。日本人としては、「道路をまっすぐにするくらいの配慮はしようよ、、、。」とつぶやいてしまいます。
そんなかんじで、変なところを挙げはじめたらキリがないくらいに、「劣悪」なんです。
ただでさえ乱暴な運転の人も多いのに、道路まで危険だったら危ないのなんの。
まあ、フランスの悪いところに目がいってしまった今日の記事ですが、フォローするために、道路を走っていて日本よりもいいと思うところを一点。
日本の高速道路でよくいる「煽り屋」。すごいスピードで後ろからせまってきて、しかもぴったりくっついて「無言のおどし」みたいな悪質で危険なことをする人がいますよね。幸い、あのタイプはフランスにはいません。フランスではみんな飛ばし屋ですが、前の車が遅いとクラクションをならします。もちろん、あのクラクションだって私が大嫌いですが、ぴったりと前の車にくっつく行為のほうが、ずっとか危険でしかもすごく陰湿に感じます。フランス人だとクラクションをならしながら、さっさと車線を変えて抜き去っていきます。
飛ばし屋フランス人の国でも、ここ2年間でスピード違反の監視レーダーが急ピッチで設置されました。交通事故死亡者を減らすためのキャンペーンが積極的に行われていて、このところ死亡者の増加を防げている様子です。
これはとてもいいことだから、後は少しでも道路の質にも目を向けてほしいものだなと思います。
ただ、日本の税金の使われ方の中で、「公共工事」の占める割合が大きいとしたら、世間が「無駄遣い」と思えるような工事をあちこちでしてると同時に、お金をかけて質のいい工事をしているのかもしれませんね。だって、日本の道路はとってもきれいで、交通標識やガードレールとか、とてもきれいにきっちりと設備されていますから。フランスは道路工事にお金をそそいでないってことなんでしょうね。やっぱり国によっていろいろと違いが見えてきます。いいところと悪いところ。
2008年11月5日水曜日
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