2009年11月8日日曜日

lutte = 戦い

10月中旬、落雷があってからの12日間は、仕事がいろいろ重なって、滞在許可証の問題も発生して、ほんとに踏んだりけったりでした。


まず、カミナリでライブボックスがやられてしまった翌日、昼はオペラ座で譜めくりバイトをして、午後からセートにいってあの「ビスタンクラック」の練習でした。忙しかったわけですが14時ごろ、合間を見つけていざフランステレコムのサービスセンターに電話。ここから私のむなしい戦いが始まったのです。


イライラその1 : 日本だったら通話無料が当然のサービスセンターへの電話。こちらフランスでは当然のように通話料は各自払い。そこへフランステレコムは「フランステレコムの加入電話からの場合、担当者が電話口に出るまでの待ち時間は無料です。」と得意げに言っている。この日、電話をするとまず「電話が殺到しているので、今日一日混雑するみこみです。」との音声。そして「あなたの待ち時間は6分以上と推定されました。」と続く。
私はちょっと待ってみたけど、この忙しい日に電話口でぽけ~っとまってはおれんと思って断念。


イライラその2 : 金曜の夜、土曜の朝、土曜の夜と電話するけれど、いずれも「待ち時間は4分以上です。」とか「待ち時間は10分以上です。」とか言ってる。忙しいときにこれではやってられない。断念。


イライラその3 : コンサートも終了して、日曜日の昼間、やっとゆっくりと電話に専念することができました。待たされるのを覚悟でサービスセンターに電話。すると「待ち時間は6分以上です。」とおっしゃる。我慢大会を決め込み、電話を片手にぼ~っと待つ。5分たつ。10分たつ。12分たつ!電話口ではえんえんと「しばらくお待ちください。アドバイザーにおつなぎします。と繰り返し流れている。ふと自分はまぬけかという疑問が頭をよぎる。15分たつ。18分たつ!これはなんの我慢大会だろうかと不思議に思う。20分たつ。日本ではこんなことありえないと腹をたてながら我慢をする。待つ。25分がたった。

そこへようやく電話口の音声がかわって呼び出し音が聞こえた。

やっとのことでアドバイザーと電話がつながる。
「どうしましたか?」とムッシューは言う。私は「木曜日の夜からテレビも電話もインターネットもできなくなりました。モンペリエでひどい嵐があって雷もひどかったのでそのせいかと思うんですけど。ライブボックス自体は機能してるみたいでコンピューターと相互に連絡とれてるみたいなんですけど、電話回線とシンクロできてませんというサインがでてます。」と説明。
ムッシューは「調べてみましょう。ちょっと待ってもらえますか?」という。「ああ、また待つのか。。。我慢我慢。」とほんとに我慢を強いられる国。ムッシューはコンピュータを通して、私の家の回線を通ってライブボックスまでのシグナルの調査を行いました。「電話回線の分岐の問題があるみたいですね。あなたのライブボックスからの返答がありません。それではテクニシャンに現場で調べてもらうように指示を出します。遅くとも木曜日には解決するでしょう。」という。

「え~?木曜日?ほんとですか?そんなに遅いの?」と叫ぶ私。「いえいえ、最大遅くて木曜日ですから、早ければ火曜日には何らかの変化があると思います。」とおっしゃるムッシュー。
「ああ、これからまだ5日間待たないといけないのか。。。」とショックを受けながら、もうこれ以上は仕方がないから「めるし~」と言って電話を切りました。
この日のムッシューの言うことによれば、私の家の問題とか、私のライブボックスの問題ではなくて、地域的、あるいは私が住む建物の問題っぽい感じでした。


イライラその4 : 早ければ火曜日に、、とか言われたけどやっぱりなんの変化もなし。


イライラその5 : 水曜日の夕方、仕事の休憩時間に携帯電話の電源を入れると留守録が入っていた。「あの~、フランステレコムです。あなたの電話回線のチェックに行くんですけど、え~、今から現地に向かいますので。あなたの回線にアクセスできると期待して、、、。」とかなんとか言ってる。ていうか、誰も今日家に来るなんて言わなかったのに、なんでこの人は今私の家に向かってるというのか。私は仕事場にいるんですけど。。。意味不明。


イライラその6 : 水曜日の夜、仕事が終わって携帯をのぞくとメッセージが届いていた。「フランステレコムです。あなたのライブボックスのシグナルは正常です。もしも問題がまだ続くようでしたらアフターサービスのもとで約束をとりつけてください。」とか言ってる。
「わ、もしかして解決したの?やるじゃんフランステレコム意外と速いじゃん。」とうれしくなって家に帰る。
。。。ていうか、ライブボックス正常に動いてないみたいですけど。。。インターネットは依然接続不可能。
意味不明。


イライラその7 : その後夜中近くになって、サービスセンターに改めて電話をした。「待ち時間は4分以上です。」とか言われるけど我慢。するとアドバイザーが出てきた。しかしなんか変。このムッシューは私がしゃべる間、あいづちとかもなしで反応をしない。私は日曜日に電話で言われたことと今日の留守録のこと、携帯メッセージのことを話した。でも反応なし。だから私が「あの~、聞こえてます?」と聞くと、「ええ、聞いていますよ。」と言う。でも変な感じ。私がひと通りしゃべり終わると、「今から調べますからあなたの携帯電話の番号をください。こちらから連絡しなおします。」という。なんか変だなあと感じる。で、私が固定電話の番号と携帯番号を教える間、またこの人はずっと無言で無反応。「あの~、携帯番号も言いますよ?」と私がうながすと、「ええ、私はちゃんとあなたのこと聞いてますよ。」という。しかしどうも電話の向こう側で笑い声とか聞こえてくる。う~ん、夜中のサービスセンター、暇で担当者は遊んでるのだろうか、、、と感じる。特に私の担当者は遊んでるというよりも寝てるのか酔っぱらってるのかいっちゃってるのか、完全におかしい。

イライラその8 : この変なアドバイザー、不信感一杯で電話を切ったけれど、予感は的中。何分たっても一時間たっても翌朝になってもなんの連絡もなかった。私もブチ切れる。


イライラその9 : 我慢に我慢をし、木曜日の昼間でなんの連絡もないことを確認してからまたサービスセンターにかけなおす。「待ち時間は4分以上。」

担当者が出てきた。私は一連のことを話す。「なんせもう一週間が経過してますから!」

するとこのムッシューによれば、水曜日にチェックに来た人は私の町内、私の住む建物の調査をしたけど、どうやら私の家個人の問題と推測したらしく、そのために私の家に立ち寄って問題を調べようと思ったのではないか、ということでした。で、もちろん私が不在だったから何もできなかったわけです。それならなんで夜に「あなたのライブボックスは正常です。」とかいうメッセージがきたのか。

このムッシューは「あなたの家が問題の場合、テクニシャンと約束をとらないといけません。」という。私も「一週間たってからそういうなら最初からそう言ってよ!」とブチッ。しかも「ええっと一番近い約束で次の月曜日です。」という。「え~?!これから4日後?もっと早いのないんですか?」と聞くと「残念ながら一番早くて月曜日です。8時から13時までと13時から18時のどっちがいいですか?」と聞いてきた。え、ていうか何なんですかその大まかな時間帯は?!「もうちょっと幅をせばめてもらえませんか?8時から10時とか、、、?」と私が聞くと、「残念ながら実際にはテクニシャンがそれぞれスケジュールをたてるので、私からはこの二通りしか言えないんです。」という。「。。。。。8時から13時まで家で待機してないといけないのか。。。」私が嘆くとこのムッシューは「でも普通は10時ごろだと思いますよ。」と付け足す。でもみんなにそう言ってることになるし。

しかも「テクニシャンの診断により、修理代やらの説明がされます。」と付け加えられた。
「ええ?私が払うんですか?10日間以上お金払いっぱなしのまままともなサービスが受けれてないのに?」と叫ぶ私。するとムッシューも「いえいえ、それは診断によりけりです。」と弱腰。

ああ、有料の電話に有料のトラブル解決。こんなことを「カスタマーサービス」と言っていいのでしょうか?
なんなんだこの国は。


イライラその10 : 問題発生から12日が経過。日本だったらありえないでしょう?


約束をとった月曜日の朝。テクニシャンが8時にやってくるかもしれないということにそなえて待機。すると9時半ごろやってきた。
電話回線口やライブボックスをあれこれ調べた結果、「これはライブボックスがいかれてるせいですね。電話回線は正常なのに、ライブボックスを接続するととたんにおかしくなる。」という。
そこで彼が「ライブボックスを交換してください。」という。
先日の電話では費用は私もちのようなことを言われたから確認すると、「いえいえ、僕が無料交換の書類を作成しますから、それで大丈夫です。」という。
ただ「普通だったら僕が替えのライブボックスをストックに持ってたら、すぐあげて終了なんですけど、あまりにもトラブルが多くってストックがありません。配達サービスを頼むか、フランステレコムの店にいってもらうか、、、」と言われたので、一刻も早く問題を解決させたい私は「今からでもすぐに店に出向くからいいです。」という。

このテクニシャンはフレンドリーかつ仕事をちゃんとこなす感じの人でよかった。

私はすぐさまショッピングセンターにあるお店に向かう。
テクニシャンが「これとこれとこれを持って行ってください。後はまた新しい一式をくれるはずです。」と言ったのだけど、店ではライブボックス本体と電源アダプターと再インストールするためのCD-ROMしかくれなかった。つかさず「でもテクニシャンが一式全部くれるって言ってましたけど。」というと、「いやもうそれはしてません。今はこれだけしかあげません。」という。
ま、同じ会社のために働いていても人によって言うことが違うというのは、フランスの王道です。
こんなもんだと思ってさっさと家に帰りました。

イライラその11 : 早速新しいライブボックスをつないで再インストール。私のパソコンは日本製のためか、もともとオランジュのプログラムとは相性が悪く、スムーズに機能していなかったのだけど、やっぱり今回もそんな感じ。でもなんとか指示通りに作業を進める。

でも接続できない。

2回やりなおす。

でも接続できない。

私は機械音痴ではないので間違ってるはずはないのだけど。

でもやっぱりインターネットに接続できない。

「もしかして、ライブボックスのせいじゃなかったとか?」という疑問が頭をよぎったので、改めてサービスセンターに電話。ひと通りの事情を説明する。

すると今度のマダムは「新しいライブボックスと再インストールをした場合、特別な手順があるんです。今から説明しますから一緒に作業をすすめましょう。」という。

「っていうか、再インストールする人みんなに必要な特別な手順があるのなら、どこかしらにそれを明記してよ!」とブチッとくる。

10分ほどかけて彼女の言うとおりに操作して、なんとかインターネットに接続成功!
すごくうれしい私。マダムも客に感謝されて満足したようで、とても気分良く電話を切りました。

が、実は普段ワイヤレス接続をしていた私ですが、このマダムに「接続コードを使ってください。」と指示されて、なんとかインターネットにありついたのです。
後でゆっくり自分でワイヤレスにやりなおそうと思ったわけで、さっそく試してみると、、、。

接続できない。
コードでつながないとインターネットにつながらない。

。。。

でも12日間の不便を経験したので、とりあえずコード接続でもいいか、と思ってここで今回のフランステレコムとの戦いを一時終了させる。

この日からすでに3週間。忙しいからワイヤレスの問題にはとりかかっていません。

このフランス社会では、何か問題が起きたとき、それに対処するには莫大なエネルギーが必要です。なんでかって、時間がかかるし理解不可能な我慢をしいられるから。そのエネルギーと時間がないと、問題の対処にとりかかれないんです。。。
こういうとき、本当に痛感するのが「お客様は神様の国 日本。」との違いです。

ま、とりあえずインターネットが回復したことと、修理や交換の費用はかからなかったことで満足しないとだめですね。あとはサービスセンターへの通話料がいくらかかったのかという心配が残っていますが、、、。

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